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――今回の連載のタイトルに込めた思いを教えてください。

 山上憶良さんが『貧窮問答歌』をつくったのが1300年くらい前らしいですね。基本的には、悠久のときを経て、彼に捧げるアンサーソングというつもりで書いてます。
 それにしても日本史の授業でおぼろげに習った記憶のある憶良さん、貴族だったんですね。歌の才能もあって、すごい人!でもね、本当の貧乏って、「問答」してる余裕ないんですよ。だから、親のお金で何不自由なく暮らしている現代の貴族のみなさんに、わたしが「問答無用」の貧乏を教えてあげたら面白いかなって(笑)


――連載を通して、どんなところを読んでほしいですか。

 お金がないってなんなんだろう。欲しい服が買えないこと?好きなアーティストのライブに行けないこと?ひとそれぞれいろんな「貧窮」ってあると思うんですが、今回は私がであった「貧窮」体験を書いていきたいと思います。明るく!楽しく!、を心がけているところをみてほしいです。
 

――『こんたくとのおと』は子どもと大人をつなぐ、というコンセプトがあります。
ご自分の子ども時代は、どんなでしたか。


 いま思えば、コミュニケーション力のない自己中の塊だったと思います。優しく声かけしてくれるような女子にすら見放され、小学校時代はクラスには1人はいる、昼休み寝たふりしているボッチでした。
 歌でも詠んでおけばよかったですね、せっかく時間あったんだし(笑)


――いま、もしも過去のある地点に戻れるとすれば、いつから、どんなことをやり直したいですか。

 過去が辛すぎて(笑)記憶がないため、ネタ探しのために記憶のない時期に戻りたいですね。12歳から16歳の記憶が曖昧、もしくはすっぽり抜けてるんです。その時期のことはきっとろくでもないことしか起きてないから、体験記を書いて印税で暮らしたいです。結構スパイス効いた本に仕上がると思いますけど(笑)


――これから社会に出ていく人たちに、特に何を期待しますか。

 どんな状況にも絶望しないこと、自分が1番可哀想とか大変だと思って泣き言をいわないこと。
 あと、わたしの連載を読むこと(笑)


――最後に、読者にむけて一言お願いします。

 貧乏人も金持ちも、関係なくいろんな人に読んでほしいですよ。人が貧しいか富めるかなんて、実は自分が決めるものだと思ってます。だから、わたしの書いたものを読んで「もっと貧乏だぞ!俺は!」って人がいたら、どんどん前に出てきて自虐してほしい。そうしたら、何だか仲良くなれる気がするから。