私の勤務していた事業部では3カ月毎に業績優秀者を表彰するという事が行われていましたが、近視眼的な事業運営しかできない管理者とか役員の能力が知れると感じていました。社員が実務として対応している仕事の中身が情報処理という業務にあってどういうものなのか理解が出来ていないという事を感じさせるもので、将来も現場の作業中心と言う情報処理の下流工程をすることを厭わないという事を表明している様にも思えるのでした。一応上場会社なので四半期ごとの業績報告が義務づけられているので、それに合わせての表彰と言うイベントを思いついたのだと思います。
情報処理の上流上程というのは業界でも大手の会社が主に手掛けていて、下流工程は外注会社に作業をさせていると思われます。情報処理の上流工程は業務システムとかシステム改編の方針や方式を考えるもので、一朝一夕には出来るものではなく長い経験の積み重ねがベースにあって出来る仕事で、当然ながら担当するエンジニアの能力もそれなりのものが求められます。当然ながら、仕事に対する対価も上流工程の方が利益率は高く下流工程に行くほど低くなります。
並みの頭脳があれば、下流工程は利益が低いので高い利益率の上流工程を目指すにはどうしたら出来るのかという改革案を作らねばならいと考えると思うのですが、私の勤務していた会社では情報処理そのものの理解が出来ない管理職や役員ばかりだったので、そういう思考は考えもつかなかったと思われます。
情報処理の仕事を契約するというのは通常でも半年とか1年以上もかかる場合が多いというのは自説ですが、短期の契約締結という事態を考えると、商社の物品販売するような横流し業務や臨時の作業という程度の事案しか考えられず、四半期ごとの表彰制度を思いついた管理職や役員は現場作業事案で良しとする思考しか頭に無いという裏返しでもあり、低利益率を改善するのは顧客に高値の見積もりを出せばよい考えていた証でもあって、事業の本質的な改革で利益を向上させようとするのは能力的には無理なことだったかも知れないと思っていました。
私の勤務していた会社では、下流工程を如何にも難しい言葉で言いかえて対外イメージの体裁を整えようとしていましたが、現場作業中心である下流工程にも関わらず社内ではリスク費用を見積金額に加算するのが規則なので高価になり、顧客との折衝でもめる原因の一つでした。現場作業にリスクがあるという思考は役員が考え付いた事だと思いますが、常識的に考えれば現場作業は決められた通りに作業をするだけの単純作業なのでリスクなどはある筈もなく、そこにリスクがあるとすれば作業者であるシステムエンジニアの能力が作業をするだけの能力が足りないという事になると考えられるのですが、情報処理のイロハも知らない役員が単に損をするのは嫌だからという理由でリスク費用を上乗せするという事を思いついたのだと思います。そこには自社の社員の能力レベルが世間並であるという思い込みがあって、管理者や役員が社員能力評価もまともにできないという背景もあったと思います。社員の能力判定というので毎年マクロで作成された表を作成していましたが、内容は項目が多く詳細なのですが下流工程が中心の社員の仕事に対しては的外れで頓珍漢な内容で呆れさせるものと思っていました。
私が勤務していた会社のシステムエンジニアの能力が低くて現場作業の出来も如何なものかと思わせたというのを再認識させられたのは、以前のブログで紹介した通り67歳で退職後に情報処理大手の派遣社員として勤務していた時でした。その時、外注会社のシステムエンジニアと会話をしたり仕事振りを見て、仕事は正確で予定通りにこなしているのを見ると、私の勤務していた会社のシステムエンジニアよりも余程頼りになる高い能力レベルだと感じました、そうなると私の勤務していた会社は大手情報処理会社の外注先のシステムエンジニアよりもかなり落ちるレベルであったと思い知らされたのでした。
このような事を書いていると、情報処理の下流工程専門である会社という認識も無く、システム開発を正確に理解する事も無くプログラム開発と混同するような実態が、役所体質の顧客の基幹システム開発で行った間違った作業につながっていたのだと改めて認識をしました。