常識よりはずっと長い期間と余計な費用をかけて出来上がった新しいシステムは完成品かどうかを考えると少しの疑問があるように思います。
コンピュータのソフトウエア開発というのは目に見えないので、その出来栄えがどの程度は評価するために色々の尺度があります。システム開発を受託した事業部ではバグ数を毎週のプロジェクト会議で提示していました、自ら設定したバグを超えそうになると数字を落としてバグ数には問題がありませんと説明していました。
分かりやすくするために建売のマイホームを建築しているという風にして考えてみることにしました。

☆プリンタの解像度が要求仕様書より半分に落ちた。
  ⇒ハイビジョンが見られるテレビを注文したのだが、一世代前のテレビしか売れませんと言われた。一応テレビ画像は見られるので良いということになった。
☆基本設計延伸について費用折衝をしようとしたら、窓口の営業部長はシステム開発を受託した事業部にメールを転送しただけであった。
  ⇒工期が長すぎ費用も掛かるので何とかしようと住宅を販売した営業に連絡したら、現場で工事をしている者にお尋ねくださいと言われた。
☆プリンタから紙が出てこなかった。
  ⇒台所の水がでないので配管を調べてみたら、本管から自宅に入る管路が切れていたので繋ぎなおして水が出るようにした。敷地は四角なのに変形だと言われ、管路が敷地にうまく入らないので特殊なものにした。
☆本番前にデータベースが未完成でデータ移行テストが出来なかった。
  ⇒室内工事が終わったので家具を入れようとしたら、室内に壁が出来ておらず部屋が完成していなかった。緊急で壁を作って部屋をこしらえて家財は運び入れたが、壁が設計通りに作られたかは不明。
☆本来の機能が使われていないソフトウエアがある? 
  ⇒給湯器は台所と風呂場を共用にするつもりだったのが独立して2台設置された。自分が経験した工事でないと不安ですという業者説明でした。
☆本番後、インターネットが接続できなかった。
  ⇒引っ越しをして電話をかけようとしたら電話線が引き込まれていなかった。直ぐに電話工事をしてもらったが、家屋引き渡しに前に業者は電話回線の引き込みを確認していなかったらしい。
☆本番後、障害が多発した。  
  ⇒完成した筈の新築の家に住んでみると、窓が所定の場所になかったり、電気配線が無くて照明器具が点灯しない部屋があったりした。台所の水も配管不良で漏れもあり。
☆特定画面でデータを入力すると数字がゼロになる。
  ⇒風呂場に湯を入れようと思ったら水しか出てこなかった。何回も試したが改善されないので調べたら、給湯器が新品ではなく中古品で故障していた。新品交換は金が掛かると言われて、中古品を修理して使えるようにしたものの先々不安である。
☆納品した説明書等が完成しているかどうか不明。
  ⇒新築した家屋の図面提示を求めたのだが、多忙で全部出せないので手元にある分だけは出せますと言われた。
 
一例をあげて書いてみましたが、とりあえず住むのには問題ない新築住宅ができたように思えますが、問題があるたびに修繕をしながら住むことになりそうだという印象を持たざるを得ません。
システムやプログラムは完成してしまったので今更改善する打つ手はないのですが、情報システム部で作成した要求仕様書と開発したシステムとの機能差異を明確にしておくことは必要ではないかと感じています。