このシステム開発プロジェクトで基本設計期間の終了がほぼ無期限で延期された原因は、システム開発を受託した事業部では事業部長自身が原因は顧客にありと大きく出たのですが、実際は殆どの原因はシステム開発を受託した事業部の社員や外注会社のシステムエンジニアのレベルの低さにあったと思います。
基本設計は当初計画から遅れる事、1月から開始して6月には終わるところ、7月、8月とずるずると「終わりません」と週次のプロジェクト会議でシステム開発を受託した事業部のプロジェクトマネージャーが発言して延期されたのは以前のブログで紹介した通りです。
この時、私は控室でシステム開発を受託した事業部の社員に「今までにこういうシステム開発のプロジェクトは経験があるんですか」と質問すると「これだけの規模のものはありませんでした」という答えが返ってききて、やっぱりシステム開発というのがプログラム開発と勘違いしている位のレベルと分かりました。
 
このシステム開発では当初5つの機能の開発で受注したものの、費用が予算よりオーバーするという理由で機能を4つに落として基本設計に取り掛かっていました。この4つの機能のうち、既にオープン系で稼働しているシステムが3つあるので実質的に新規に開発するのは基幹業務の1つだけでした。それに加えて、経理とか人事とかは別にシステムがあって開発対象外なので、言い換えれば基幹業務の一部のシステム開発と言えるものでした。機能を落としに落として、既存の3システムの焼き直しに新規の1システム開発というものなので極めてハードルの低いシステム開発と考えられるものでした。
それくらいに簡素なシステム開発の基本設計期間が何故遅れたのかと考えると、原因はシステム開発を受託した事業部がシステム開発の基本設計を経験したことが無いとしか思いつきません。
簡単なシステム開発である事はその中身を見れば分かるので、基本設計期間延長の原因を全て顧客のせいにするのも如何なものかと思われるは私だけでは無く常識ある人ならば誰でも考えられると思います。それをあたかも顧客に問題があるように説明した、システム開発を受託した事業部のプロジェクトマネージャーや事業部長の行動は「傲慢・強欲」のなせる業かもしれませんでした。
基本設計フェーズの期間は6ケ月を計画していましたが、週次のプロジェクト会議の報告を聞いていて実質的に殆どのが終わりと感じたのは9ケ月後で、一つの詳細機能は11ケ月かかりました。
基本設計の作業期間は計画よりも1.5倍から2倍かかった計算ですが、顧客にはそういう感覚は全く無くひたすら早く終わってくれればという事だけに終始して、延長費用問題は情報システム部長が少しは抵抗したものの、最終的には顧客は延長した費用を全額支払ったというのは以前のブログでも紹介した通りです。延長費用支払を要求したのはベンダーとしての社内ガバナンスが全く無い事を露呈させた、極めて理不尽な請求と言わざるを得ないものであったと思います。

更に、詳細機能のうちの一つは11ケ月もかかったのは、最初の5カ月の間に担当する外注のシステムエンジニアが能力が追いつかず2度も担当を交代させて実質的に遅れの原因となったのでした。これは明らかにシステム開発を受託した事業部のプロジェクト管理ミスでした。
外注のシステムエンジニアで対応出来ない事が分かり、最後に費用の高い社員のシステムエンジニアに対応させて何とか6カ月かけて完成したのでした。この件は明らかにシステム開発を受託した事業部のミスでした。
この事例のように明らかに判明したミスの他に、小さなおかしなミスが毎週起きてそのたびにプロジェクトマネージャーが「次週には改善します」と言うものの同じミスが繰り返されたのでした。顧客も厳しくは追及しないのでそれが延々と続いたという時期であったと思います。そういう意味では顧客は毅然とした態度が取れなかったのも問題と思いますが、顧客の社内が厳しくない環境なので対応が出来ず、最初から最後までシステム開発を受託した事業部のシステムエンジニアと称する連中に押し倒されぱなっしという状況であったと感じています。
この時期に、システム開発を受託した事業部のプロジェクトマネージャーがシステム開発内容を何も把握していない事が明確になったのですが、この時に気づいても手遅れという状況だったと思います。
基本設計が延伸延伸という状況になっても、費用が発生するので全て顧客に請求するという発想しか頭になかったというのが実態であったと思うと、最早言うべき言葉を持てないというのが感想です。