平成4年5月、新しいデータセンター竣工後、私が新規に受注したお客様は、食品4社、広告1社、通信1社という6社でした。今では広告1社、通信1社は既に退去して他社のデータセンターに引っ越していました。勿論、引っ越したのは私が担当を外れたから後でした。
たまたま食品業界ばかり4社(飲料会社3社、冷凍食品会社1社)を受注したのですが、自分で意図したわけでもなくたまたまそういう事になっただけですが、後から考えると何か因縁めいて面白く思えました。

最初に飲料販売会社のコンピュータを、素人の技術者ばかりで苦労したものの、データセンターに何とか移転させたので、ノウハウが蓄積されました。以降は、新しいお客様候補の情報システム部員からの質問には何でも答えられるようになりました。
飲料販売会社はたまたまデータセンターを探している場面で出会ったので決定は早かったのですが、以後のお客様は平均で1年くらいはかかって受注をしました。1年というのは提案や質疑応答ばかりで、当時はパソコンではなくてワープロの終末期だったのですが全て自分でワープロを打ちました。一応名ばかりの技術者はいましたが、顔つきが貧相で無神経な田舎者に見える連中で、お客様の印象を悪くしたくないので連れていきませんでした。営業部長も同じで、顔が悪いばかりでなく仕事をしていないという目つきなので、会社としての評価を下げないために注文をもらうまでは同行はしてもらいませんでした。

2番目に注文をもらったお客様は冷凍食品会社でした。この会社は私が勤務していた会社から徒歩10分くらいでした。私の勤務していた会社の近くのバス停から6個くらい先のバス停でいけましたので、バスの時間をみてバスを待って乗ったり歩いたりして通いました。
訪問するお客様の場所が余りにも近いのも考え物で、お客様と真剣勝負をした後でほっと一息つきたい時や気分転換をはかるには非常に不向きでした。お客様に通う途中にデパートでもあればそこで品定めでもして時間をつぶして気が紛らわせますが、繁華街を外れていて古い昔の下町風情で気を紛らわすようなものは何も無いので、隅田川の流れを見るくらいしかできないのが少々つらいと思いました。
余り綺麗でも無いビルの一室に大きなコンピュータが設置されていて、情報システム部もその横にあったのですが、雑然として印象は余りよく無かったという風に覚えています。
この会社とは飲料販売会社同様に私とは相性もよく、酒なんぞ飲まなくても十分に楽しくつきあうことができた会社でした。どういう風にデータセンターを受注したのかは次節以降です。