現在の六本木ヒルズの一角に、20年も以前はWAVEという名前の大型レコード店がビルを構えていた時がありました。以前の項で書いた通り、営業のストレスをレコード購入で発散して大枚の借金を作った店でした。
1990年代はLPレコード生産の最終末期でした。日本のレコード会社もCD販売に力を入れている頃でした。店頭からレコードが消えたのでメーカーに問い合わせると、回収して廃棄したと聞いたこともあります。そうなるとますますレコードがほしくなるのはレコード愛好家の人情で、都内のレコード店をくまなく歩いた記憶があります。
日本ではさっさとレコード生産は無くなりましたが、海外では数年遅れて生産が無くなりましたので、終末期は輸入レコードがほんの少しだけレコード店に並ぶことがありました。

WAVEの品揃えは輸入のレコードやCDが多く、国産レコードは少ないのが他のレコード店との大きな違いでした。
私は個人的体験から、当時から日本盤レコードより輸入レコードのほうが音が良いという事を知っていたので、六本木WAVEの輸入レコードを購入する理由にもなっていました。
六本木WAVEは輸入盤に力をいれているせいで、一般的に人気の無いクラシックレコードも在庫数は都内でも有数だったと思います。
その頃に購入したレコードが、今頃高値でオークションで売買されているものがあるのを見ると、もっと沢山買っておけば商売できたかもしれないと思うこともあります。
WAVEはレコード販売からCD販売に移行する時には在庫のセールがあり、セールの日に一番のりして大量に買い付けました。

その後六本木WAVEがCD販売中心に切り替えた後の店内は雰囲気ががらりと変わり、センスの良い店に変わりました。それでも10年もするとCDが売れなくなったのか、知らぬ間に閉店になっていました。
大型音楽ショップは見ているだけで楽しくなる場所でした、そういう気晴らしの場所が少なくなり時代の変遷を感じます。寂しいという表現をすると時代遅れと言われそうなので辞めておきます。