自分の販売した会社が増えてくると、宣伝をするために機械を使用している会社の責任者に講演をお願いすることがありました。
この機械はどこのお客様でもうまく使って頂いたいる訳でもないので、導入して効果が顕著だったというお客様で話の上手そうな人にお願いしました。

この会社は建築設備工事でも名の知れた会社だったので宣伝の効果があるだろうと思いました。ここの技術部長さんは恰幅も人柄も良い人で、講演についての依頼も少しは抵抗があるようでした。しかしながら講演料をお支払いしますというお話をすると、漸く受け入れてくれました。
この部長さんの説明は機械を導入して非常によかったという体験話に終始してくれたので、その後も何回となく講演をお願いすることになりました。

機械を売った会社に販売の援助をしてもらうような形になったので、そういう意味では宣伝効果が大きかったと感じました。売上金額が小さくて毎日あくせくと営業をしていたので、販売を応援する会社があったのは嬉しいことでしたが、後で考えるとこの時期がこの機械の販売ピーク時だと分かりました。

大きい小さいは別にして何事にもピークというものがあり、何時か波は落ちるという事を考えなくてはならないという事を身をもって体験しました。その後、この機械が売れなくなりそうになると、強欲な部長は焦って営業マンのしりをたたくような事ばかりをしていましたが、ビジネスの波を理解出来ない能力の無さがそういう普通の人の行動をとらせていたのだろうと思いました。