その一)
30代も半ばを過ぎると営業マンとしての仕事が忙しいのか報告する仕事が忙しいのか分からなくなってきました。私が30歳を少し過ぎた頃に企画されたCAD事業も鳴かず飛ばずの状態で最初から関わっていた私が事業再生担当課長のような位置づけでした。
そういう孤立無援の立場でしたので、毎日毎日残業で資料を作成するのが日課になっていました。当然ながら職場では一番遅く帰るというようなことになっていました。
当時は逗子のアパートに一人暮らしでしたので最終電車で帰るとか、場合によってはタクシーで帰るとかしていましたが、とうとう通勤に限界を感じて都内のマンションを買うことにしました。

その二)
マンションを買う条件は勿論サラリーマンが買える金額内で会社から一番近い場所というので、検討する時間もないので最初に行ったマンションのモデルルームでその場で1万円支払って決めてしまいました。
場所は当然ながら駅と駅の間にあるような都内でも不便な場所でした。

その三)
マンション購入には会社からも借金をするので課長や部長の承認印が必要でした。書類に印鑑をもらってから暫くして課長からは「マンションを購入して、君は結婚でもするのかね?」と質問されました。普通の人ならそう思うだろうなと思ったのですが、毎日夜遅くまで働いてどうして結婚なんて考えられるのか?と思い、とぼけた質問をした間抜けな課長の顔をじっと見てしまいました。