その一)
私の上司である営業部長は職場では何人も変わりましたが、或るときは事業部長が変わりその時システムエンジニア部門の課長が営業部長に抜擢されて異動してきました。最初は何で異動になったのか知りませんでしたが、内々の噂で親戚だと知りました。親戚人事という意味はこういうことでした。
この会社では親戚が関係会社にいてとか、そういう事が多くある会社だったので、そういう流儀がまかり通っていたのかと思います。姻戚関係で入社したのが新入社員の二割と聞かされたこともありました。
その男がシステム部門にいたときは利害関係がありませんでしたので良好な関係でしたが、一旦上司となるとその関係は変わります。営業部長になった男も多分親戚関係というのを払拭すべく色々な対策をして目立とうとしました。人柄は悪くはありませんでしたが、サラリーマンによくある流されるだけの人だったと思います。

その二)
直属上司であった課長が地方に居た私と同年齢の大人しそうな社員を異動させようと画策して私を転勤させようとしました。余りにも見え見えなのでそういう人事は許されるのかと事業部長に直訴の文面を出したら異動は却下になりました。
課長からの進言を鵜呑みにして本人の意見を聞かなかったかったので営業部長は恥をかいたという事件でした。以後営業部長は私には近づかないようになりましたが、昇格試験で仇を取られました。その翌年には後任営業部長が真っ先に昇格させてくれました。
サラリーマンの昇格はいい加減なものだという貴重な経験をして世間を見る眼が変わりました。同時にサラリーマンは会社の組織を私物化するものだと言うのも知りました。