その一)
私の担当していた機器は飛行機用で、当初は輸送機だけだったのですが、その後飛行艇にも採用されて使用する機種が広がっていきました。そのうちにヘリコプターに登載できないかという話しが持ち上がりました。
この機器は電波を切り替えて発射するという、一見節約できてよさそうな特長があったのですが、逆に安定しないという特性も併せてもっていました。
実際にヘリコプターに登載してテストしようというので千葉の飛行隊で動作検証を行いました。

その二)
この仕事にはプロジェクトマネージャーに楯突いていた30歳位の男が担当することになりましたが、テストが上手くいかず、飛行隊の近くの旅館で寝泊りするようになり体をこわしてしまいました。不具合だらけの状況が毎日続きましたが、私はテストで緊急に必要なものを届けたりするくらいで済みました。
飛行隊の隊員は元気な人ばかりでしたが、この機器テストのお陰で大変な目にあったようです。
ヘリコプターにはホバリングという同じ高さ同じ位置にずっと留まるという飛行モードがありますが、この機器のスイッチを入れた途端にヘリコプターが激しく上下したので、降りてきた隊員から「お前ら一度乗ってみろ」と言われてこのプロジェクトは終了になりました。