引用25
「フィッシャーの基本定理
すべての生物システムは現在対未来の問題に直面せざるを得ず、
そして未来はつねに現在より不確かだ。」
「よく適応すればするほど、適応力を失いがちだ。」
「私の経験によれば、人々はとかくある技術を
身に付けるに要する時間を過大評価する傾向がある。
多分それは彼らが、最適の成績にこだわり、最適にまずまず近い、
ほどほどの成績に満足しないためであろう」
組織の歴史的変遷や
社会構成の歴史を見ていると
フィッシャーの基本定理は、
生物学よりも社会学での重要な定説と受け取れると思います。
よく適応すれば適応するほど
その方向での生産性は向上するわけですから
組織としては、実に喜ばしいことです。
ただし、最適になった瞬間から、
その適応力は失われていきます。
それは、その方向性の変化に適応できないからです。
と言うよりも、
現状の方向性以外の方向性を考慮せずに、
最適化を進めた結果が、
新しい方向性に対する適応力を奪うということなのです。
人の育成問題でも同様のことが言えます。
現在の仕事によく適応するように望むことが
将来の仕事へのより良い適応力を奪っている。
ということを認めつつも
未来が何をもたらすかわからない以上
今出来ることは、今に最適化することなのです。
それでは、私たちはどのような方針を持てばよいのでしょうか?
このパラドックスから逃れる道はあるのでしょうか?
明日は、
リスク対確実性の考察から始めたいと思います。