現在の社会保障制度を見渡すと、「働くこと」がさまざまな制度の前提になっていることに気付きます。
雇用保険はもちろん、生活保護制度や各種就労支援制度でも、「就労」が重要なキーワードとなっています。
もちろん、働くことは社会参加であり、自立や生きがいにもつながる大切な営みです。
しかし、その一方で、「働くことが難しい人」や、「企業に雇用されない働き方を選ぶ人」が増えていることも事実です。
少子高齢化、人口減少、AI・AXの進展、フリーランスや副業・兼業の拡大など、私たちを取り巻く社会は急速に変化しています。
こうした中で、これまでの制度をそのまま延長するだけで、本当に対応できるのでしょうか。
今回公開した記事では、「社会・労働観問題の壁」というテーマから、この問題を掘り下げました。
現行の雇用保険制度や労災保険制度の役割や課題を整理した上で、それらを発展的に統合した「厚生就労保険制度」という新しい制度構想を提案しています。
この制度は、単に失業した人を支援する制度ではありません。
就職や転職だけでなく、学び直し、技能・技術開発、資格取得、副業・兼業、起業、子育てや介護との両立など、生涯を通じた就労支援を担う制度として位置付けています。
そして、生活そのものを支える役割はLSF生活保障給付が担い、厚生就労保険制度は「働きたい」と願う人を支える。
この役割分担こそが、シンBI2050が考える新しい社会保障制度の大きな特徴です。
社会保障改革というと、どうしても「給付を増やす」「財源をどうする」といった議論になりがちです。
しかし、その前に考えるべきことがあります。
「働くこと」とは何か。
「生活を守ること」とは何か。
そして、それぞれを支える制度は、どのような役割を担うべきなのか。
そんな視点から、今回の記事を読んでいただければ幸いです。
⇒ 働く人すべてを支える新たな社会保険制度とは?―厚生就労保険制度とシンBI2050 - シン・ベーシックインカム2050論