2050年の望ましい日本社会を想像しながらの日々

2050年の望ましい日本社会を想像しながらの日々

2050年の望ましい日本社会を想像し、その実現に繋がる何かを考え、感じ、思う日々をメモします。

 

現在の社会保障制度を見渡すと、「働くこと」がさまざまな制度の前提になっていることに気付きます。
 

雇用保険はもちろん、生活保護制度や各種就労支援制度でも、「就労」が重要なキーワードとなっています。


もちろん、働くことは社会参加であり、自立や生きがいにもつながる大切な営みです。


しかし、その一方で、「働くことが難しい人」や、「企業に雇用されない働き方を選ぶ人」が増えていることも事実です。


少子高齢化、人口減少、AI・AXの進展、フリーランスや副業・兼業の拡大など、私たちを取り巻く社会は急速に変化しています。


こうした中で、これまでの制度をそのまま延長するだけで、本当に対応できるのでしょうか。


今回公開した記事では、「社会・労働観問題の壁」というテーマから、この問題を掘り下げました。


現行の雇用保険制度や労災保険制度の役割や課題を整理した上で、それらを発展的に統合した「厚生就労保険制度」という新しい制度構想を提案しています。


この制度は、単に失業した人を支援する制度ではありません。


就職や転職だけでなく、学び直し、技能・技術開発、資格取得、副業・兼業、起業、子育てや介護との両立など、生涯を通じた就労支援を担う制度として位置付けています。


そして、生活そのものを支える役割はLSF生活保障給付が担い、厚生就労保険制度は「働きたい」と願う人を支える。


この役割分担こそが、シンBI2050が考える新しい社会保障制度の大きな特徴です。


社会保障改革というと、どうしても「給付を増やす」「財源をどうする」といった議論になりがちです。


しかし、その前に考えるべきことがあります。


「働くこと」とは何か。

「生活を守ること」とは何か。


そして、それぞれを支える制度は、どのような役割を担うべきなのか。


そんな視点から、今回の記事を読んでいただければ幸いです。
⇒ 働く人すべてを支える新たな社会保険制度とは?―厚生就労保険制度とシンBI2050 - シン・ベーシックインカム2050論

今回取り上げたテーマは、「年収の壁」です。
 

ニュースなどでは、「103万円の壁」「106万円の壁」「130万円の壁」といった言葉を目にする機会が増えました。

しかし、これらは本当に「壁」なのでしょうか。
それとも、現在の社会制度が生み出した一つの制度的な歪みなのでしょうか。


多くの議論では、「壁を少し引き上げる」「減税する」「補助金を増やす」といった対症療法が中心です。

しかし、それだけで問題は本当に解決するのでしょうか。


今回の記事では、シンBI2050が提案するLSF生活保障給付を前提として、所得税制度そのものを見直し、「年収の壁」が自然に消えていく社会制度を考察しました。


また、所得税改革だけではなく、「住宅」を生活保障の一部として位置付ける「厚生住宅保険制度」についても提案しています。


住まいは単なる資産ではなく、人が安心して暮らすための生活基盤です。超少子高齢化や人口減少社会が進む日本では、住宅政策もまた社会保障制度の重要な柱になっていくはずです。


税制、住宅政策、社会保障。

一見別々に見える制度を一つの「生活保障」という視点から見直すと、新しい社会制度の姿が少しずつ見えてきます。


「社会保障とは何か。」

「働くとは何か。」

「生活を保障するとは何か。」
 

そんなことを一緒に考えていただければ幸いです。

⇒ 社会制度問題の壁⑤|LSF生活保障給付で消える年収の壁と厚生住宅保険制度創設のシンBI2050 - シン・ベーシックインカム2050論

社会保障制度改革というと、多くの人は年金や生活保護、あるいはベーシックインカムのような「現金給付制度」を思い浮かべるかもしれません。
 

しかし、本当に考えなければならないのは、お金をどう配るかではなく、それぞれの制度が何のために存在するのかという役割そのものです。


今回公開した記事では、児童福祉制度と障害者福祉制度を題材に、LSF(Living Security Foundation)の導入によって、社会福祉行政がどのように変わるべきかを整理しました。


児童手当や障害基礎年金が担ってきた基礎的な生活保障は、LSFへ移行します。
一方で、虐待防止、発達支援、障害者支援、相談支援、伴走型支援など、人でなければできない福祉行政は、これまで以上に重要な役割を担うことになります。
 

つまり、福祉行政は「所得保障行政」から、「生活支援行政」へと進化していくことになります。


これは単なる制度改正ではありません。


社会保障制度と社会福祉制度、それぞれの役割を改めて整理し直す「社会制度改革」の一部でもあります。


本記事では、

・児童手当のLSF移行

・障害基礎年金制度改革

・総合障害生活包括支援制度の創設

・福祉専門職の役割と処遇改善

・就労支援制度の再整理

などについて、制度全体のつながりを意識しながら考察しました。


社会福祉とは何か。

行政はどこまで支え、どこから専門的支援へ力を注ぐべきなのか。


シンBI2050が提案する社会福祉制度改革の方向性をご覧いただければ幸いです。
⇒ 社会制度問題の壁④|児童福祉・障害者福祉制度改革を考えるシンBI2050の社会福祉再設計 - シン・ベーシックインカム2050論

「生活保護を受ければいい」
 

困窮者に対して、私たちはしばしばそう口にします。


しかし本当にそうでしょうか。


制度上は利用できるはずなのに申請しない。
あるいは申請できない。


生活保護制度をめぐっては、以前から「捕捉率」という指標が議論されてきました。


捕捉率とは、本来受給資格がある人のうち、実際に制度を利用している人の割合です。

諸説ありますが、日本では20%前後とも言われています。


つまり、制度の対象となる人の多くが利用していない可能性があるということです。

その背景には、

・扶養照会への不安
・生活保護に対する社会的偏見
・複雑な申請手続き
・行政との心理的距離

などが存在します。


本来は人を支えるための制度が、利用すること自体に大きな心理的負担を伴っているのです。


もちろん、生活保護制度は戦後日本の社会保障を支えてきた重要な制度です。

だからこそ問われるのは、

制度を維持するか廃止するか

ではありません。


どのような制度設計であれば、本当に必要な人へ支援を届けられるのか。


本記事では、生活保護制度の現状と課題を整理した上で、Living Security Foundation(LSF)による生活保障基盤という視点から、社会保障制度全体の再設計可能性について考察しています。
 

社会制度問題の壁を考える上でも、重要なテーマの一つです。

⇒ 社会制度問題の壁②|生活保護制度改革から考えるシンBI2050の社会保障再設計 - シン・ベーシックインカム2050論

年金制度改革という言葉を聞くと、多くの人は保険料や受給開始年齢、あるいは年金財政の話を思い浮かべるかもしれません。


しかし、本当に問われるべきなのは、年金制度そのものではなく、その背後にある社会保障制度全体の設計思想ではないでしょうか。


現在の日本には、年金制度、生活保護制度、児童手当制度、医療保険制度、介護保険制度など、多くの制度が存在しています。
それぞれには歴史的な経緯があり、一定の役割も果たしてきました。


一方で、その結果として制度は極めて複雑になり、多くの人にとって理解しづらく、行政コストも増大しています。


さらに、少子高齢化や人口減少、AI・自動化の進展など、制度が設計された当時には想定されていなかった社会環境の変化も進んでいます。


今回公開した記事では、こうした状況を踏まえ、シンBI2050の視点から社会制度問題を考察しました。


中心となるのは、Living Security Foundation(LSF)という生活保障給付の考え方です。


年齢や働き方による区分を極力減らし、生涯を通じて個人を支える生活保障の基盤を構築する。


その上で、公的年金制度の役割を再定義し、厚生年金の積立方式化や社会保険制度全体の再設計へと議論を広げています。


年金問題を考えることは、実は社会制度全体を考えることでもあります。


社会保障制度の未来に関心をお持ちの方は、ぜひご覧ください。

⇒ 社会制度問題の壁①|公的年金制度改革から始まるシンBI2050の社会保障再設計 - シン・ベーシックインカム2050論

社会保障制度を考えるとき、多くの人は年金、医療、介護、生活保護といった制度を個別に思い浮かべます。
 

しかし私たちの生活は、本当にそのように分かれて存在しているのでしょうか。


高齢者は年金だけで生活しているわけではありません。
医療も必要です。
介護も必要です。
住まいの問題もあります。

子育て世代も同じです。

保育、教育、住宅、就労支援など、複数の制度が同時に関係しています。


それにもかかわらず、制度は縦割りで運営され続けています。


問題は個々の制度ではなく、制度を積み重ね続けた結果として生まれた「制度体系そのもの」にあるのではないか。


今回公開した記事では、ベーシックインカム実現の壁の一つとして設定した「社会制度問題の壁」を取り上げました。


さらに、従来の所得保障論から一歩進み、

Living Security(生活保障)
Living Foundation(生活基盤)

という新しい視点から、シンBI2050の位置付けを整理しています。


制度を増やし続ける近未来ではなく、
制度を再設計する近未来へ。


その出発点となる序章です。

⇒ 序章 「社会制度問題」の壁とは何か|BI実現の壁超克シリーズⅢ - シン・ベーシックインカム2050論

なぜ日本社会では、生活保護、教育格差、医療格差、就職氷河期、所得格差、結婚困難、少子化といった問題が繰り返し議論されるのでしょうか。
 

今回、「ベーシック・ペンション導入が望まれる社会」というテーマで、2022年から2023年にかけて投稿した10本の記事を統合集約しました。


当時は、日経新聞や中日新聞の記事、各種調査報告、書籍などを手掛かりにしながら、その時々の社会問題を取り上げていました。


生活保護世帯の大学進学率格差。

低所得世帯に見られる医療受診控え。

コロナ禍で拡大した生活困窮。

就職氷河期世代の生活不安。

平均年収443万円の背後に存在する所得格差。

結婚したくてもできない若者たち。

出生率低下と少子化問題。


こうして並べてみると、テーマはバラバラに見えます。


しかし改めて読み返してみると、それらはすべて、

「生活基盤の不安定化」

という共通の問題につながっていました。


今回の統合集約作業を通じて感じたのは、ベーシックインカムやベーシック・ペンションの議論は、単なる所得保障論ではないということです。


社会保障制度。

教育制度。

雇用制度。

人口構造。

そして政治。


それらをどう再設計するかという大きな問いにつながっています。


現在進めている「BI実現の壁超克シリーズ」においても、

社会制度問題
労働・社会観問題
格差問題
人口構造問題

へと議論は続いていきます。


今回の記事は、その出発点を確認する意味を持つアーカイブでもあります。

興味のある方はぜひご覧ください。

⇒ ベーシック・ペンション導入が望まれる社会|生活保護・教育格差・少子化から考える - シン・ベーシックインカム2050論

今回は、2022年3月に日経新聞の経済教室で掲載された「社会保障 次のビジョン」という連載を読み返しながら、当時考えたことと現在の問題意識を重ね合わせてみました。
 

連載を担当したのは、

・香取照幸氏
・鈴木亘氏
・宮本太郎氏

の3氏です。


それぞれ立場や考え方は異なりますが、共通しているのは、日本の社会保障制度が大きな転換点にあるという認識でした。


少子高齢化。
人口減少。
非正規雇用の増加。
生活困窮層の固定化。
医療・介護費の増大。


これらの課題は2022年当時だけでなく、2026年の現在もほとんど解決されていません。

むしろ深刻化しているものも少なくありません。


興味深いのは、3氏とも問題認識は共有しているにもかかわらず、提示する解決策が大きく異なることです。


経済成長と社会保障の一体改革を重視する立場。

既存制度の改善を積み重ねる立場。

新しい生活困難層へのセーフティネット再構築を重視する立場。


しかし、それらを読んで感じるのは、どの提案も部分的であり、全体像を示し切れていないということです。


だからこそ私は、ベーシック・ペンションやシンBI2050という構想を通じて、

「社会保障制度全体をどう再設計するのか」

という問いを考え続けています。


今回の記事は、これから始まる

【社会制度問題の壁】
【労働・社会観問題の壁】

シリーズへの橋渡しとなる内容でもあります。


社会保障改革を考える出発点として、ぜひご覧いただければ幸いです。

▼記事はこちら
日経経済教室2022年3月掲載「社会保障 次のビジョン」から考えるベーシック・ペンション - シン・ベーシックインカム2050論

2022年。

私はまだ「シンBI2050」という名称を使っていませんでした。
 

当時使っていた名称は、

「ベーシック・ペンション(BP)」

です。


日本独自のベーシックインカム構想として、

生活基礎年金
ベーシック・ペンション
JBPCデジタル通貨

という考え方を提案していました。


今回、その当時の連載記事5本を整理し、一つの記事に統合しました。


読み返してみると興味深いことがあります。


当時はまだ漠然と考えていた課題が、

現在取り組んでいる

【BI実現の壁超克シリーズ】

の主要テーマそのものになっているのです。


例えば、

・インフレは本当に起きるのか
・専用デジタル通貨は成立するのか
・CBDCとの違いは何か
・銀行は不要になるのか
・エッセンシャルワークの価値とは何か
・労働価値はどう評価すべきか

といったテーマです。


先日フェーズ1の執筆を終えた

「マクロ経済問題の壁」

シリーズで扱っている内容の原型も、ここにあります。
 

また、

今後取り組む

「社会制度問題の壁」

「労働・社会観問題の壁」

につながる論点も数多く含まれています。
 

もちろん2022年時点の構想ですので、

現在の考え方から見ると、

修正すべき点
不十分な点
再整理が必要な点

も少なくありません。


しかし、思想や制度設計というものは、
いきなり完成形が生まれるわけではありません。

試行錯誤しながら、

課題を見つけ、
修正し、
組み直し、

少しずつ進化していくものです。


今回の記事は、

「シンBI2050以前」

の思考の軌跡を残す意味でも、
アーカイブとして公開する価値があると考えました。

現在のシンBI2050と比較しながら読んでいただくと、

構想がどのように変化してきたのか、

その過程も感じ取っていただけると思います。

⇒ ベーシック・ペンション実現へのヒント|日本独自のBI、BP実現への課題2022年考察シリーズ-1 - シン・ベーシックインカム2050論

現在、basicincome.jpでは旧サイトの記事を整理しながら、シンBI2050へ至る思考の軌跡を振り返っています。
 

今回公開したのは、2020年3月に執筆した社会保障改革シリーズです。


当時は、まだベーシックインカムという言葉すらほとんど意識していませんでした。


しかし、憲法25条の生存権をどう実現するのか。

少子高齢化社会の中で社会保障制度をどう再設計するのか。

高齢者だけでなく、子どもから現役世代までを含めた「全世代型社会保障」をどう構築するのか。


そうした問題意識から、

・生涯型社会保障
・全世代年金受給システム
・国民年金と厚生年金の統合
・社会保障と社会福祉の再定義

といった考察を行っていました。


今読み返すと、その後のベーシック・ペンション論やシンBI2050構想の原型がすでに見えています。


思想や制度構想は、ある日突然生まれるものではありません。

長い試行錯誤の積み重ねの中から少しずつ形になっていくものです。

そんな「原点の記録」として公開した記事です。


⇒ BI・BP構想以前の全世代対象社会保障システム改革2020年考察シリーズから - シン・ベーシックインカム2050論