「医療も教育も介護も無償化すれば、人は安心して暮らせる社会になる」
こうした「ベーシックサービス論」を見聞きしたことはありますか?
実際、
・教育無償化
・医療無償化
・介護無償化
・住宅支援
などを拡充すべきという主張には、多くの人が共感する部分があると思います。
私自身も、
「社会的基礎サービスを整える必要性」
そのものを否定しているわけではありません。
しかし、ずっと引っかかっていたことがあります。
それは、
「その制度で、本当に生活不安は解消するのか?」
という問題です。
今回公開した記事では、井手英策氏の
『未来の再建』
『幸福の財政論』
を読み解きながら、この問題を改めて整理しました。
たとえば――
医療が無償化されたとしても、
日々の食費や家賃が払えなければ生活は維持できません。
教育が無償化されても、
低賃金労働で疲弊し続ける生活は変わらないかもしれません。
介護が無償化されても、
現役世代の保険料負担や財政負担はどうなるのでしょうか。
そして何より、
生活保護制度はどうなるのか。
ミーンズテストは。
スティグマは。
低い捕捉率は。
記事では、この点をかなり踏み込んで検討しています。
私は、ベーシックサービス論が
「サービス部分」
には注目していても、
・所得保障
・現金給付
・低所得労働
・年金
・生活扶助
・失業
・働けない人への保障
など、“生活基盤そのもの”への視点が弱いと感じています。
さらに、消費税増税を軸に財源を確保するという構想にも、大きな疑問があります。
高率消費税は、
むしろ低所得層ほど生活を圧迫するからです。
本記事では、そうした問題を整理した上で、
「ベーシックサービスは、ベーシックインカムの後で」
という立場を改めて提示しました。
つまり私は、
まず最低所得保障を整え、
その上で段階的に社会的基礎サービスを拡充していくべき
と考えています。
これは単なるBI擁護論ではありません。
6月から本格的に取り組む
【BI実現の壁超克シリーズ】
の次テーマ、
「社会制度問題の壁」
へ接続するための重要な整理記事でもあります。
社会保障制度をどう再設計するのか。
これは、シンBI2050において避けて通れない核心テーマです。
興味のある方は、ぜひご覧ください。
⇒ 井手英策「ベーシック・サービスの提唱」への対論:『未来の再建』『幸福の財政論』から|旧サイト記事集約移管シリーズ13 - シン・ベーシックインカム2050論