一昨日(10月27日)、私も関わっている西暦表記を求める会は、NHKに対して放送の中では西暦表記を基本にするよう申し入れを行いました。一昨日は参議院議員会館の会議室を使い、当会から7人、NHK側から4人が出席しました。

 

まず、当会の稲正樹世話人代表と事務局の石田嘉幸さんから会と申し入れ内容の説明を行いました。当日、資料を渡しましたが、NHKのニュースの中には、基の政府の資料には西暦と元号が併記されているのに、昭和・平成・令和といった元号だけで報道することがあるので、西暦と元号の使い分けの基準を尋ね、元号は不便なので必ず西暦を使うよう要請しました。

 

私も発言し、2点述べました。1点目は、切符・通帳・自動車免許などで西暦使用・併用が進んでいるし、NHK職員が大化以降南北朝合わせて248全ての元号を覚えているわけではないだろうから、合理的に判断して西暦を使うべきこと。2点目は、元号は中国の皇帝が時間の支配をしていることを示すために導入した制度であり、日本においては天皇制に結びつく元号は国民主権との関係で問題があること、NHKが元号だけ使用する場合は放送法4条の政治的公平規定と対立問題についての多角的論点提示規定に抵触することについて述べました。

 

NHKの回答は、元号が国民生活に浸透していること、わかりやすさの観点から個別判断で西暦・元号の使用について対応していること、併用は聞き取りづらいこと、そして今回の申し入れはご意見として受け止め、今後参考にしたいということでした。さて、今後どうなるか。

 

なお、一昨日の申し入れについては、昨日(10月28日)の『東京新聞』朝刊特報面に比較的大きな記事が出ました(よくまとまっている記事で、私のコメントも引用されています)。『東京新聞』の記者が取材に来たのですが、NHK側が事前に取材のことは聞いていないということで記者は会議室の中に入ることができず、終了後に私たちに取材し、昨日の記事になりました。

 

西暦表記を求める会ブログ

https://seirekiheiyo.blogspot.com/

 

一昨日申し入れについての会の報告です。

https://seirekiheiyo.blogspot.com/2020/10/nhk.html

 

『東京新聞』2020年10月28日朝刊

https://tokuho.tokyo-np.co.jp/n/nd29ee9800aa4

 

●10月29日朝日新聞・論壇時評

今日(10月29日)の『朝日新聞』朝刊の津田大介さんによる「論壇時評」。「安全保障関連法に反対する学者の会」ホームぺージにまとめられている学術会議問題の声明約500全てに目を通されたとのこと。すごいですね。私が事務局長を務める民主主義科学者協会法律部会の理事会声明についても紹介してくださり、嬉しいかぎりです。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14675586.html