あと3秒で放課になる。
瀬名泉が真面目な顔で腕時計を見つめている。
3、2、1――
「チリン―チリン―」放課の鈴が時間通りに鳴った。
よし、一秒も遅くない。
瀬名泉が迅速に本を閉じて机をすこし片付けてから立ち上がった。そして先生に付いて3-Aの教室から一本の足が外に出した一瞬に百メートルのラストスパートのような勢いで2-Aの教室へ走ろうとする。
杏からもらった時間割表によって今は2-Aの教室に走るなら部活もユニット訓練もなく家に帰ろうとする遊くんを阻む可能性がずいぶん高い。
これは縁なのだ。Knightsも今日は練習予定がなかったし。瀬名泉は急にブラブラしていつも神出鬼没の月永レオとどこかで寝坊している朔間凛月に心で感謝している。この頼れにならない奴らは大事な時にやはりすこし役に立てる。
あはは、遊くんと一緒に放課して家に帰る、あ、その夕日の下で走っている(追われて逃げている)姿は彼の美しい青春なのだ。
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