今日も3題、頑張って下さい。
では、本日も日本語のフレーズを英語にしてみましょう。
この日本語を、どのような英語にしたら相手に伝わるかな・・・
正解は一つではないです。自分の思った英語で、「伝えて」みましょう
では第1問です。「最後の手段」は英語で何といいましょうか?
1)「最後の手段として、町は幕(net)を設置した」
As a last resort, the town put up a net. N
last resortが「最後の手段」です。
はい、皆さんもよく知っている「リゾート地」のresortです。「行楽地、保養地」と言った意味の他に、「(困難な状況を切り抜ける)手段、方策」という意味があります。
そしてこの「黒幕(net)を設置」という奇妙な例文ですが、これについては、下でもう少しお話ししたいです。
では、第2問です。
今日はMikeが我が家を訪ねてくるのです。そうだ!せっかく大阪から来るのだから、カールを買ってきてもらうように頼めば良かったかな?(東京では買えなくなってるし)
でもね・・・ちょっと遅かったかも
2)「われわれが話している間にも、彼はこちらへ向かっているよ」
(馬で、ではないと思いたいですが・・・)
As we speak, he is on his way here.
as we speakという言い方で「こうして(私たちが話して)いる間にも」という言い方になります。
以前、LGBTQのサポート団体に所属している同僚がいました。今日は街に行進に出るはずだったが、私は仕事になってしまって出られないと言いつつ、
They are marching down the street as we speak...
と残念そうに言っていました。
As we speak, the forest in Brazil is decreasing in size.
ブラジルの森林が消えている。今、この瞬間にも消えているのです、という意味ですね。
たまたまGrey's Anatomyを見ていたらMeredithの妹、Maggieが自分のフィアンセが車でこちらへ来るのだと、嬉しそうに下のように言っていました
Winston is driving back here as we speak.
なお、in the meantimeも「こうしている間にも」という意味があります。NHKラジオ実践ビジネス英語からのメモには以下のような例文があります。
「こうしている間にも、何が起こっているか見てごらん」
Look at what’s happening in the meantime. N
では、最後の1問です。
土曜日にみんなでバーベキューをしよう、と友人と計画していたのですが、数人が土曜日は都合が悪いそうです。代わりに、日曜日ではだめ?
3)「私はいいですよ」
That’s fine by me. N
簡単な表現ですが、とても使えますからこのまま覚えて使って下さい。
Fine by me.
これだけでもいいでしょう。
That's fine with me.
Fine with me.
このように前置詞をwithとしても使えます。
put up a net=last resort
last resort「最後の手段」については、NHKラジオ実践ビジネス英語では以下のような例文が紹介されていました。
「最後の手段として、これらの売れ残りのスキーを半額に値下げしなくてはならないだろう」
As a last resort, we’ll have to try marking down these unsold skies to half-price. N
「私にとって訴訟を起こすのは最後の手段だ」
Litigation to me is the last resort. N
さて、今年のゴールデンウィークが始まる頃、山梨県の富士河口湖町が連日ニュースに取り上げられていましたね。
富士山、青空、Lawsonの青い看板、この3つを1枚の写真に収めようと観光客が詰めかけ、私有地にまで入り込んだり、ゴミをポイ捨てしたり、道路にまではみ出して写真を撮って危険だったりするとのこと。そこで富士河口湖町が撮影ができないようにと取った対策についての記事は大体以下のような内容でした。
The town officials decided to block the view by putting up a black mesh net, which is 2.5 meters high and 20 meters wide.
The net is a last resort, as the warnings and signs did not have any effect.
日本にたくさんの観光客が来てくれるインバウンド需要。喜ばしい反面、「オーバーツーリズム」の問題が各地で起きていますね。この「オーバーツーリズム」は日本語では「観光公害」と訳すようですが、そのように報道時に訳されるのは耳にしていないと思います。overtourismがそのままカタカナ語で使われますね。
この語を辞書で引いても出てきません。ネットで調べたところ、21世紀初め頃から使われ出したようです。新しい言葉なのですね。
ネイティブに尋ねてみると、ちゃちゃっとググって下さり(固有名詞Googleが動詞化され"Google it!"、しかもそれが日本語に入ってきて動詞となり「ググれ!」、このようなおばさんまで使っている英単語の一例です)、どうやらovertourismが使われ始めたのは2012年辺りのようです。
本当に、新しい単語なのですね。
最初にこの語を聞いたのも杉田敏先生のNHKラジオ実践ビジネス英語だったと記憶しています。杉田先生は常に世界で起きている新しい事柄、言葉を教材に取り入れて下さるので、本当に勉強になるのです。そして、杉田先生の講座で勉強した後、「英語教師なのだから、こういった新しい語句も知らなくてはね」なんてちょっと誇らしく思っていました。でも、overtourismは、あっという間にカタカナ語として日常生活に入り込んで来たため、別にこの英語教師、偉くもなんともなくなりました。なんだ、みんな知ってるじゃん・・・
この手の言葉、たくさんあります。またの機会にそういう言葉についても触れたいと思います。