今日も3題、クイズを出題します。

では、少しの時間お付き合い下さい。声に出して、どうぞ。

 

 

 

 TODAY'S
 

まずは、高校の文法で習う「仮定法」というのが使われた表現です。

「ちびノート」Aの時代です。携帯電話など存在しない、それどころか、電話ボックスもそこいらにあるわけではない時代、にノートに書き留めた文章です。

 

1)「ジェーンの住所がわかればなあ

ここではonlyを使う表現を紹介しますが、自分の知っている言い方でどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

If only I knew Jane's address!  E

 

I wish I knew Jane's address!とした方。もちろん、正解ですグッド!Wonderful!

何でknewと過去形なんだ?

も含めて、下で少し文法をお話ししようと思います。

 

では、次に行きましょう。

 

難しい状況に陥っています。選択肢はどれも厳しいもので・・・

 

2)「どちらにころんでも勝ち目はない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

This is a no-win situation.  E

 

これはどんな会話で出てきた表現か覚えていなかったので、ちょっとChat GPTにno-win situationで例文を作ってもらいました。

 

He faced a no-win situation at work, where neither option seemed to lead to a favorable outcome.

 

(彼は仕事で勝ち目のない状況に直面した。どちらの選択肢も好ましくない結果をうむだけのようだったのだ)

 

なるほど、どちらを選んでも勝ち目のない、好ましい結果が期待できない状況だということですね。

 

この表現そのものについてはすっかり忘れていましたが、NHKラジオやさしいビジネス英語の中で”win-win situation"という表現を学んだのを覚えています。(「ちびノート」のどこぞやに、絶対います!mojoで出てきて欲しいのですが・・・)

 

a win-win situationは「双方にとって好ましい結果となるような状況」と説明できると思います。この頃では、日本語にもなっていますね。「ウィンウィンだよ」などと聞くことがあります。両方にとってお得、ですかね。

 

Clear accounting is a win-win situation for both customers and shops.

 

(明朗会計はお客さんとお店側の両方にメリットがある)

 

では最後の1題です。

 

 

3)「先ほども話したように、韓国市場はかなり潜在力があります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

As I was saying, the Korean market has great potential. E

 

 

これも何十年も前の例文ですよね。韓国市場が潜在力?韓流ブーム、など聞いたことのない時代の文章でしょう。人も物もどんどん両国を行き来している今、この例文は全くピンと来ないでしょうが。

 

さて、焦点を当てたいのは"As I was saying"の方です。

 

先ほどから言っていますが、さっき言ったんですが、のような時に便利な表現でしょう。もちろん過去進行形でなくて過去形でも大丈夫です。

 

"Like I said", "Like I said before"などが言えると思います。「前にも言ったけどね」という時に使ってみましょう。

 

"Like I said, practice makes perfect."

 

(言ったよね?継続こそ力なりですよ)

 

 

If only I knew her address!

 

このif onlyと言う形は、後ろに「仮定過去の形の主語(S)+動詞(V)」をつなげて

「ああ、~だったらなあ(実際はそうじゃないけど)!」

という言い方です。

 

仮定法のお話をするには、この形から入るのはあまりよろしくないかもしれないのですが、とにかく、13歳で英語に初めて触れた中学生が、初めて触れた「仮定法」なるものがこの表現でした。

 

「仮定法って、何々ならな~、ってことでしょ?」と思っている方もいるでしょうが、「明日晴れたらな~」は普通は「仮定法」を使いません。晴れるかもしれないからです。この場面ではジェーンの住所は知らないので、I know Jane's addressということにはならない。いわば「現実の裏返し」。それが「仮定法過去」です。

 

ある文法書に、現実とかけ離れたことを言う、つまり、変なことを言うのだから、動詞も変な動詞(今のことなのに過去形)を使うのですという説明がありました。なるほど、そう覚えるとよいですね。

 

(なお、高校で習う仮定法にはこの「仮定法過去」の他に「仮定法過去完了」「未来を表す仮定法」等がありますが、今回は「仮定法過去」のみで)

 

とりあえず今日はIf onlyでいくつか文を作ってみましょう。

 

「野球がうまかったらなあ」

If only I could play baseball well.  (現実: I cannot play baseball well.)

 

「車があったらなあ!」

If only I had a car! (現実: I don't have a car.)

 

「あなたみたいに賢かったらなあ」

If only I were as smart as you. (現実:I am not as smart as you.)

 

下線を引いた部分、全て過去形ですね。be動詞はなぜか全てwereです。近頃は1人称、3人称単数はwasもあり、とも解説されます(が、私はそれ、嫌えー

 

俳優の小栗旬さんが、中華料理屋さんでシュウマイをばくばく食べるTVコマーシャルご存じですか?あの中で彼が

「これが家で食えたなら!」と言いますね。

あれこそ

If only I could eat this at home!

だと思います。

 

が!その後すぐに、天の声が「食えます!」と言うので、仮定法を説明したい英語教師には、ちょっと・・・困る驚き

少なくとも小栗旬さんは、「仮定法過去」の心地で言っていたのだと信じたいです。

 

それから「翼をください」という歌をご存じだと思います。この一節に

「翼が欲しい」

とありますが、"I want wings"でしょうか?もちろん、そうです。

 

でも、これこそ

If only I had wings!とか、I wish I had wings!

ではないでしょうか。

 

曲に当てはめるとなると語数が微妙なので・・・

 

How I wish I had wings! (wingsの部分を長~く歌えばできます)

 

とすると曲に合わせることができました音譜音譜