準ロデオガール
GRANRODEOは、声優の谷山紀章さんと、作曲家にしてギタリストの飯塚昌明さんからなるユニット。声優さん関連のユニットか、と侮るなかれ。
凄くかっこいいのですよ、これが。
アニメファン、声優ファンのみならず純粋なロックファンの男性にもファンが多く、最近の男性声優さんブームの中では珍しく、男性ファン限定でライブを行ってもチケット争奪戦になるほどだそうです。
谷山さんの、hydeさんとラクリマ・クリスティのボーカルさんを足して2で割ったような独特の歌声も魅力的ですが、個人的には飯塚さんの作る楽曲がとにかく素晴らしいと思うのです。
ハードな曲はとにかくディープに言葉と繋がり、爽やかな曲も聴いたり歌ったりしていて清々しくなるものばかり。
彼らの曲の中では、超典型的な熱血アニソン風の「Once and Forever」、ディープでエロティックな「DECADANCE」、とにかく疾走!な「modern strange cowboy」、清涼感溢れる「Infinite Love」が特にお気に入りです。
お二人の音の作り方が、日本人の耳に馴染みやすくしているのか、ハードな曲も凄く聴きやすいです。
そんなわけで、今のお気に入りアーティストの一組でした。
ライブはいつも物凄く盛り上がるらしいので、いつか機会があったら行ってみたいですね。
「カルテット!」(鬼塚忠)
- カルテット!/鬼塚 忠
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ちょっとブックレビューを書かない間に読み終わった本の冊数だけがどんどん増えていきます。
もうちょっとマメにこちらも更新していこうと思います。
さて、この前に読んでいた「疾走」がかなり重い話だったので、次に読む本は少し肩の力を抜いて読める本がいいな、と思って手に取ったのが、この「カルテット!」でした。
何らかの形で音楽をやっている家族4人(父、母、姉、弟)が、失われかけた家族の絆を「家族カルテット」を組んで演奏会を開くことで再生していく、ヒューマンドラマ的な小説です。
弟以外は様々な事情があって、一度は音楽を離れた人たちばかり。家族って、「家族だから」と互いを理解できているという自負があるのに、言葉ほど互いへの思いを知らずにいる気がします。
そこから絆のほころびが生じることは、現代において珍しいことではないのですが、それでもお互いを大切に思う気持ちは変わらない。
その気持ちが音になって重なり合った時、4人はようやく家族の絆を確認できるのでしょう。
数年前に「Little DJ」をヒットさせた著者の作品だけあって、このような小さな場所から生む感動への描写が素敵な作品だと思いました。
本自体の量もそれほど多くなく、わかり易い文章で書かれているので、中高生にも読みやすい小説だと思います。
「疾走」(重松清)
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重松清さんの著作をちゃんと読んだのは、思えば初めてでした。
帯の「誰か一緒に生きてください」という言葉が、凄く重く、自分の中に浮き上がってくるように見えて。いつか読みたいと思っていた本でした。
14歳の少年が、兄の犯した犯罪を切欠に多くの激流に呑まれながら「人とつながりたい」という思いだけを胸に、必死に生きていこうとする姿を描いています。
「人と繋がる」という定義はきっと人それぞれです。
根本的に人は「独り」。本当に繋がることなんて出来ないのかもしれない。
ですが、ひとときでも「誰かのため」に生きることが出来たのならば、その誰かの中に、自分の生きた証は残ります。
「走る」ということを通してそんな「生きた証」伝え合う。恋愛でも友情でもない、ただ「人とのつながり」を求める人間たちが、この本にはたくさん出てきます。
人の醜さと人の尊さ、人の冷たさと温かさ。それを全部ひっくるめて「独り」の人なんだということ。
そして、「独り」はどこまでも弱いのだということ。だから、つながりを求め、その求める思いこそが人を強くさせるのだということ。
織り込まれる聖書の言葉が、物語を重厚にし、そして説得力をくれます。
残酷な場面も数多かったですが、初めて目を逸らすことなく読めたのは、私もどこかで「人とつながりたい」という思いを少なからず抱いているからかもしれません。
「生きる」ということを、深く考えさせられた一冊でした。