「カルテット!」(鬼塚忠)
- カルテット!/鬼塚 忠
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ちょっとブックレビューを書かない間に読み終わった本の冊数だけがどんどん増えていきます。
もうちょっとマメにこちらも更新していこうと思います。
さて、この前に読んでいた「疾走」がかなり重い話だったので、次に読む本は少し肩の力を抜いて読める本がいいな、と思って手に取ったのが、この「カルテット!」でした。
何らかの形で音楽をやっている家族4人(父、母、姉、弟)が、失われかけた家族の絆を「家族カルテット」を組んで演奏会を開くことで再生していく、ヒューマンドラマ的な小説です。
弟以外は様々な事情があって、一度は音楽を離れた人たちばかり。家族って、「家族だから」と互いを理解できているという自負があるのに、言葉ほど互いへの思いを知らずにいる気がします。
そこから絆のほころびが生じることは、現代において珍しいことではないのですが、それでもお互いを大切に思う気持ちは変わらない。
その気持ちが音になって重なり合った時、4人はようやく家族の絆を確認できるのでしょう。
数年前に「Little DJ」をヒットさせた著者の作品だけあって、このような小さな場所から生む感動への描写が素敵な作品だと思いました。
本自体の量もそれほど多くなく、わかり易い文章で書かれているので、中高生にも読みやすい小説だと思います。