人口が増え続ける離島。
普通、離島と言えば、人口過疎と高齢化が悩みです。
そんな中、若い世代が移住してくる離島があるのです。
その離島とは、島根半島の沖合60kmほどの日本海に浮かぶ、
隠岐諸島のひとつ。
中ノ島に位置する島根県海士町(あまちょう)。
ただ、海士町も離島の苦しみを知っている町だったのです。
60年前には、7000人いた島民も、一時、2400人足らず!
65歳以上のお年寄りも4割と、かなり深刻な状況。
仕事先が少ないことや、教育・医療機関等の生活環境が充分に
整備されていないことなどから、若い世代の殆どが流出。
そのせいで、平成18年度から町は財政赤字となっていったのです。
そこで、『行政改革やるぞ計画』 を策定し、それに沿って、
町長をはじめ、職員の昇給停止や人件費カットなどをすすめ、
2億円の経費削減に成功。
その一部の財政を子育て支援や地域特産品のブランド化
と流通システムの確立。
廃校寸前の高校を、ユニークで実用性の高い学科を創生して
島外から生徒を集めることへも成功。
また、海藻を使ったバイオエネルギー開発にも勤しみ、
』の実証実験を進めているのです。『水素アイランド
これは環境にも良いので、全国にこの動きが広まればいいですよね。
これら取り組みを先導しているのが、海士町町長の山内氏。
『役場は住民総合サービス株式会社』が持論。
町長は社長、副町長は専務、管理職は取締役、職員は社員で、
税金を納める住民は株主で、サービスを受ける顧客でもあるというものです。
また、山内氏は「トップひとりのアイデアでは成功しません。
職員に恵まれて、その意識も変わりました。」と付け加えています。
そして、役場が変われば、町民も変わります。
町民も、自分達が町に何が出来るかという発想になり、
島民の心がひとつになっていったそうです。
では、これら取り組みが、どうして、若い世代を移住に
向かわせたのか?
要は、どのようにして世の中に知らしめたのか?
長くなりそうですので、この続きは次回に。