世界的な出来事が茶の間を賑わせてい るかと思えば、津々浦々の山里を襲う野獣反逆の構図も上塗りされて、自国の政界もどきの反動期を迎えている。都下近県にも出没している熊騒動は、かつての棲み分けの区分領域を脅かす人間優位の森林侵略が、帰結として自然界の反逆を呼び込んだ一面もあるのではないか。人間が自然界の秩序を破壊し、思いのまま進歩の名を借りて、その実後退の歴史を作ってきたのは皮肉なことだ。「人間が」と云うとき、その中心にいるのは自分であって、無責任な他人事に押しつけてはならないとは思うのだが、ノーベル賞科学者のように、閃きから膨大な研究課題に突き進んで、人類の灯を点すべく大成果を果たす偉人のようには行かず、平々凡々の凡愚が災いして社会の片隅にひっそりとなりを潜めている。これもプーチンやロナルドのような、強引に無理を通す火付け役とは対比的な、バランス上の存在なのだ。