テレビを見て心酔するってことは殆ど無かったはずだが、今夜のNHK番組で観た「おわら風の盆」は魅せられた。ゆったりと流れる盆唄のリズムに合わせて、踊る仕草の優雅さ、気品のある身のこなしと手足のしなやかな動き、表情が菅笠に隠れて見えないだけに、しなやかさが一際冴える。踊る男女も町の様子も艶っぽい気風を放出していながら、気高い心意気が伝わってくる。遠いとおい心のふるさとに出会ったような心持ちがしたものである。しっとりとした情感に充たされた夜であった。