北へ 薄青空が見え隠れして いつしか天の窓はピタ リと閉じた そしてまた、天と地に薄日が。 甍越しの野山は見えないけれど ベランダの若木が揺れ 花がそよぐ 青い風が吹きわたって 今年も燕たちの季節がやって来た 木々の葉ずりの中で 瞳は緑に染まり 野辺の小草にも胸の鼓動が宿る うつろう雲の行方を追って 時は北へ