一文字に吹きわたる実る秋

湿り気が残る朝の二階の窓を開けると、心地よい風が吹き込んできた。ひたひたと顔を打つ風は、懐かしい秋の土の匂いだ。夏の焼けたような日照りが、周りの風物を遮蔽して、一切の鑑賞を阻害してきたけれど、いつしか雨が優しい季節を迎えてくれた。