これは3-4年前 東カレデートで

亮くんに初めて会った時の話。



当時 私には彼がいたけれど 

超絶かまってちゃんで…

疲れきっていた。



次の彼氏候補でも探しそうと

東カレデートに登録。

(こういう所は我ながらアクティブ)



「今日何してるの。会おうよ。」

という不誠実メッセージは無視し

仕事・学歴などの条件だけでなく 

やりとりの誠実さも大事にしながら

お会いしていたあの頃。

 


ヤリモクに遭うなんて思ってなかった。

遭いそうになったら帰ればいいと思っていた。

 


そんな思い上がった私がマッチしたのは

5つ年下の亮くん。



年収や学歴は東カレでは平均的だけど

(世間的には十分です)

顔がイケメンキラキラというか激好み。



やりとりで誠実さを判断しよう

なんて考えはすっっかり忘れて



何て返信しよう。

サラッと対応してるように見せたい。



数行の返信にも時間がかかる。

例え 私がどんな返信をしても

結論は変わらなかっと思うけど。



彼に会話のリードをまかせて

スムーズに会うことに。



ちょうどその少し前に 

かまって野郎とも  無事にお別れできていた。




赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇  赤薔薇


その日は平日  会社帰り。

黒レースのワンピを着て

ドキドキしながらお店に向かう。

(同僚に絶対今夜デートだとバレてたのが

    恥ずかしい気合いの入りよう。)



照明が落ち着いている

隠れ家的な夜カフェ。

食べログの評価も良い。



お店で会った亮くんは

写真通りの美しい顔立ちスーツ姿。

(モテるチャラ男を想像していたので、

    端正なスーツ姿にやや驚く。)



お互いの仕事や趣味を話す。

亮くんは営業らしく 会話もスムーズ。



もっとチャラい人かと思ってた…

思わず本音が零れる。



そう。

もう1軒いこうか。



この時  亮くんは苦笑もせず

真顔で そう。と言ったのを覚えている。



2軒目は オシャレな街にひっそり佇む

灰色の細いビルの中にあるBARへ。

扉を開けると  黒ベースにシルバーとクリスタルで装飾されたシックだけどキラキラした世界。

しかも予約済みらしい。



店内に 1つだけあるソファの半個室で

向かい合って座ってワインを飲む。




やっぱり手練れてるなぁ



でも…

東カレデートっぽくて

来た甲斐あるかも。

(オシャレして来た甲斐のある店選びは

    世のアプリ男子達に見習ってほしい。)



最初は  っぽいデートに心が沸き立つ。



でも次第に  お店の雰囲気も手伝って

美しい顔が 私の方を向いていること

印象的なアーモンド型の目が  

私を捉えていることに  落ち着かなくなる。



雰囲気 キラキラしてるな

絶対チャラい人なんだろうな

でも顔が本当にキレイだな…



落ち着こうと  自分の状況を

客観視しようとすればするほど

思考が一問一答並に単発になり

冷静でいられなくなる。



・・・



こっちこいよ



亮くんが向こう側で奥に寄って

隣に座れるスペースをつくる。



え、


こっちで大丈夫…



こいよ



冷たい炎を湛えたキレイな目で

真っ直ぐみられて  降参する他ない。

命令に向いてるのってこういう人なのかな。



亮くんの隣にいく。



内心生きた心地がしない。

まるで私は  蛇の前のカエルのよう。

自ら獲物になった瞬間だった。




続く。