Google社がモトローラの携帯電話事業の買収を発表しました。表面的には特許訴訟リスクの回避があると報道されていますが、Googleがいよいよハードの面にも触手を伸ばし始めたと言ってもいいのかもしれません。
下記ウォールストリートの記事が興味深いです。
グーグルのモトローラ・モビリティ買収、アップル型戦略狙ったもの
ウォール・ストリート・ジャーナル 8月16日(火)7時39分配信
インターネット検索大手、米グーグルによる125億ドル(約9600億円)のモトローラ・モビリティ買収は、そのライバル会社の1つ、アップルが開拓してきたビジネスモデルがいかに魅力的かを浮き彫りにしている。
グーグルは15日、イリノイ州リバティビルに拠点を置く携帯とタブレットメーカーのモトローラ・モビリティを買収すると発表した。その主な狙いは、モトローラ・モビリティが持つ約24000件に上る特許のポートフォリオだ。ハイテク業界では特許訴訟が増加する一方であり、グーグルは特許取得によって防御を固めようとしている。
さらに、買収によってグーグルは、自社が開発する人気の基本ソフト(OS)、アンドロイド搭載の携帯端末やタブレット型端末を自社製造できるようになる。これは、ハードとソフトを統合したアップルの戦略を真似たものだ。これまで、ヒューレット・パッカード(HP)やリサーチ・イン・モーション(RIM)など他の企業もアップル式戦略を参考にしてきた。
ハードとソフト統合型の製品を作ろうとする企業が増えていることは、厳格な社内管理の下iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)を開発してきたアップルがいかに成功したかを物語っている。
米ハイテク調査会社ガートナーのアナリスト、ヴァン・ベイカー氏は、「今日、垂直統合が最も注目されているビジネスモデルだ」と指摘する。
グーグルとHPはコメントを控えた。アップルとRIMは取材にまだ応じていない。
今回の買収でグーグルは、モトローラの既存のアンドロイド搭載製品から恩恵を受けるとみられる。モトローラは、2年前からアンドロイド搭載機種を製造しており、2009年には米国で大々的に人気機種「ドロイド」を売り出した。その後モトローラはアンドロイド搭載機種のラインナップを拡充し、低価格機種も導入している。
モトローラはまた、グーグルのアンドロイドOSに変更を加えた基本ソフト「MOTOBLUR」を開発、フェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)との接続性を向上させた。さらに、今年初めにはキーボードやモニターに接続してラップトップ・コンピューターとしても使える電話、「Atrix」も発売した。
もちろん、ハードとソフトの統合はそれほど簡単ではない。アップルは1976年の創業以来そのビジネスモデルを追求し、35年かけて完成させてきた。ライバル会社はアップルの成功を真似るのはたやすいことではないことを悟り始めている。
たとえば、HPはそのタブレット型端末「タッチパッド」の値下げを余儀なくされている。タッチパッドは昨年HPが買収した企業のOSが使われているが、ユーザーからはハードとソフトの両方で不満の声が上がっていた。