前回に続き、転塾理由を綴っていきます。
転塾理由はざっくり2つに集約されます。
1つ目は、【 アサの負担軽減 】
2つ目は、【 志望校の合格率向上 】
前回と今回で【 志望校の合格率向上 】
を検討するに至った事情を綴ります。
23年組の結果が出揃った3月初旬、
各塾にて入試報告会が開催されました。
我が家では日能研オンザロードをはじめ、
NN受講を想定して早稲田アカデミー、
上位層の動向確認のためSAPIX、
と3つの塾の入試報告会に参加しました。
そして、日能研とSAPIXにおける
桜蔭中学校の合格率のギャップが
SAPIXへの転塾の決定打となりました。
今回は日能研の23年度合格実績、
そして、転塾の決め手について。
■日能研の桜蔭合格実績
日能研23年組の桜蔭志望者は層が厚く、
12月の最終公開模試においても
・R4以上:40名弱
・R3以上R4未満:15名強
が志望しており合格実績を期待していました。
しかしながら、合格実績は合格者「20名」
何が起こったのでしょうか?
日能研は合否分布を公表していませんが、
オンザロードデータから仮算出は可能なため、
作成した分布図イメージは以下となります。
合格者最低偏差値=「N67」=予想R4
合格率50%を超えるのは「N70」から。
SAPIXの図で赤い網掛けをした偏差値帯を
日能研偏差値へ簡易換算を行い、
日能研の図でも赤い網掛けをしてみました。
アサはこの赤い網掛けゾーンに該当し、
このゾーンが大敗していることが分かります。
なぜ同じ偏差値帯にもかかわらず、
SAPIXは高い合格率の結果を出せていて、
日能研は非常に厳しい結果なのでしょうか。
※再掲:SAPIXの桜蔭合否分布
■転塾の決め手
上記のように桜蔭中学校の実績で
「合格率50%~80%が期待できる
赤い網掛けゾーンの子たちが
ほぼほぼ不合格になっている状態」
は許容できる事実ではありませんでした。
これが転塾の「決定打」となりました。
何がこの差を生んでいるのかを分析し、
差を埋める対策を検討しようともしました。
しかし、日能研の23年組の先輩も
NN桜蔭の併用など対策した結果です。
家庭学習の中でこれ以上アドオンすると、
それこそ本当にアサを潰してしまいます。
最善の打ち手はSAPIXへの転塾でした。
未履修範囲を挽回し、アルファへ昇格して、
SS桜蔭を受講するしかないと判断しました。
■注釈
日能研に対する「誤解」や「憶測」を
招いてしまわないように注釈を記します。
日能研の難関校合格実績について、
「合格率の期待が高い偏差値帯において、
著しく低い合格実績になっている学校」
が多いということでは決して無いです!
桜蔭中学校だけが「特別」です。
女子難関校の合否分布を調べた結果、
「合格率の期待が高い偏差値帯において、
著しく低い合格実績になっている学校」
は桜蔭、渋幕女子、渋渋女子の3校。
筑附女子、女子学院、雙葉、豊島岡1回、
フェリス、洗足1回などは該当しません。
例えば女子学院や豊島岡1回については、
SAPIXと比較しても差はありませんでした。
日能研とSAPIXでは受験者数が異なるので、
日能研は合格者数が少なく見えますが、
女子学院と豊島岡1回の合格率については、
両社に大きな違いが無いことが分かります。
また、渋幕女子と渋渋女子については、
そもそも受験回ごとの合格者が少ない状態。
80%偏差値以上でも不合格者が多く、
塾に関係なく予想合格率が機能しません。
従って、日能研にとって23年3月現在、
「合格率の期待が高い偏差値帯において、
著しく低い合格実績になっている学校」
はピンポイントで桜蔭中学校のみとなります。
もしアサが女子学院を志望していた場合、
SAPIXへ転塾することはなかったと思います。
※男子の受験校については未調査のため不明