小雨降る帰路をたどると小ぶりながらもスイセンが綺麗に咲いていた。暗闇の中でも真っ白で一際目を引いた。それと同時にあれを全部食ったら死ねるかなって思った。死にたい死にたいとかじゃなくて全部食ったら死ねるかなって「思った」。自分に隙を見せたくない。隙を見せたその瞬間に一つのほころびから瞬く間に全身に鬱屈が広がる。ほころびは自分で縫わなくちゃいけない。誰も悪くないよ。少し嫌なことが重なりすぎたな。こんな俺が正しいわけがない。




二年くらい前に盛田隆二という作家の「夜の果てまで」という本を読んだ。500頁という清原レベルの内容量を誇りながらも一日足らずで読めてしまった本である。その本を買ったきっかけは、いわゆる一目惚れ。うらぶれた古本屋で大量の紙屑と埃の中にそれを見つけた。買わなくちゃ、と強い思いに駆られた21歳守銭奴は数百円を支払った。思い返せば何かに背押されてしまったかのように、その本屋ではちっとも時間を潰す事が出来なかった。それから、すぐ読んで、すぐ人にあげた。9.7帖の俺の城に夜の果ては馴染まなかった。

その本の存在をたった今思い出した。時間がよく潰れる事で有名な古本屋に立ち寄り、興味本位で買ってしまった本の事を思い出した。もう手放したくないな。手元で夜を飼い殺そうか。それとも二人で駆け落ちてしまおうか。





今日は山本氏の命日。普段はお前の事なんて何も意識しないくせに道路に雪が積もったり温度計が氷点下を示すとふと思い出してしまう。今の俺から言える事なんて何も無いし多分まさきも何も言われたくないだろうな。でも話したい事はたくさんあるしお前もあると思う。縺れた我が暮らし及びその営みを聞いてくれ。代わりと言っては冥土の与太話に耳を傾けよう。明日からまたお前を消して生きていく。その時々にお前を思い返すだけの身勝手を許して欲しい。人は死ぬと無力だな。只、生きていても無力だ。死人に負けてられんからな、と高らかに言い放ったらあの時のように愛想笑いしてくれるだろうか。明日からまたお前を消して生きていく。



去年は例年に増してたくさんのCDを買いました。

その中から栄えあるノミネート作品たちをご紹介。


テレフォンNo.1 / ふくろうず

ふくろうず史に決定的な印象を与えた一枚。
何が変わったかって、普通になったよねふくろうず。
でも世に溢れてる普通とは比較しようがない。天才です。
曲中で散見される遊び心がバンドマンたちの心をくすぐります。





ニューユタカ / フジロッ久(仮)

前作からパンクバンドとしての姿をガラッっと変えた衝撃作。
完全な私見ですけど、メッセージ性の強い音楽はポップであるべきだと思うんです。
そういった意味でパンクとポップと反政府主義が融合された至高の一枚。
うるさいライブバンドがここまでのクオリティーの音源を作り出せるっていう点でも驚き。

このアルバムを聞いて感じたけど、彼らパンクに根本を置きながらも音楽の振り幅がすごく広い。
フジ久の行方がほんとに楽しみ。その前に3/1のWiennersとの対バンが楽しみ。





ニューパーク / ヤング

2013年一番聴いたアルバムです。
彼らのバンド人生の鬱憤から突き抜けたかのような一枚。
新曲の素晴らしさは言うまでもなく、特筆すべきは既存の再録曲。
バンドマンとしての実力とリスナーに対する思いやりが詰まってます。

「オリジナリティーは必要ないんだよ」という言葉が生きるという事を楽にしてくれます。





TOWN AGE / 相対性理論

最後まで聴き終えて打ち震えました。
相対性理論は行き着くところまで行き着いてしまったのではないかと感じるほど。
太平洋から大西洋、九龍からニューヨーク、ほんで行き着く所は多摩ニュータウン。

無限の解釈が出来るところが相対性理論の大好きなところです。名盤。





演出家出演 / パスピエ

でもやっぱり今年の一枚はこれですよね。
S.Sからカーニバルまで全11曲総エキセントリック。
パスピエが第一線に立つなら日本のポップシーンは安泰ですと言ってしまう程この一枚は素晴らしかった。
圧倒的な演奏力とバンドアレンジの美しさ。抑えるべきところを、何か新しい物を打ち立てながら抑えてくるこの感じは唯一無二。
特にM4.シネマM5.ON THE AIR M11カーニバルが大好き。最高。マジで聞いて。

(パスピエは模倣の塊みたいな事言うてるやついるけどちゃんと聞けアホっていつも思ってます。)
(でもフロントマンの大胡田なつきにカリスマ性が無いのが痛い)





シングルでいうと
ヒバリオペラ / SEBASTIAN X
蒼天ディライト/ドリームビート/ Wienners
ギフト / 平賀さち枝
2013ねん、なつ / ふぇのたす
Yellow Magus / cero

をよく聞きました。
一枚選べって言われたらやっぱりセバス。
寮で聴きまくってたの思い出して結構エモくなります。

疲れたのでここまで。久々に文字書いたのでクソみたいな文になりました。




私は多分来年あたり電球屋の娘と結婚してそれから子を生み子を育て次第に電球的思考に片寄り電球への変身をはじめるだろう だからと言ってさみしい歌はもう止そう私が死ねばどこかがきっと明るくなる