時の移ろいが令和と名乗り始めて、6度目を迎えようとしている。
そんな中、年老いた両親を呼び寄せ、引越し班と新居班に分かれ、転居を開始。
2年間お世話になったこのマンションは、市街地の側にありながら、ひたすら安くて広かった。
最上階2面採光の角部屋で、日当たりがとても良く、トマトや空芯菜などがよく育った。
向かいの部屋は夫婦と子ども二人のタコ部屋状態になっていたと思うが、先日もう一人子どもが生まれ、消防法か何かに抵触してもおかしくない状態であった。
妻が苦労して取った相見積もりの末、お願いした引越し屋は、大学生のサークルと見紛う程の人数とテンションで、引越しをあっという間に終わらせてくれた。
その夜、両親と妻の4人で近くのショッピングモールでとんかつを食べ、手配しておいたちょっといい旅館に老夫婦を誘導し、ようやく一息。
ダンボールだらけではあるものの、慎ましく暮らしてきた夫婦には少し似つかわしくないこの邸宅(誇張表現)は、我々をソワソワさせてくれた。
砂利と猫の糞が入り交じった駐車場予定地や、2階の窓を開けると即死するバルコニー設置予定地も、まだまだ暮らしが良くなると思えば、両の口角が上がるというものである。
車買わなきゃな、と妻に話しかけると、何も考えていないのか、それとも全てを察してか、「こだわりないから何でもいいよ」と返答があった。
週明けから駐車場の外構工事が始まるとのことだが、恐らく、車の購入は当分先のことになりそうな予感がする。
(おわり)