沖田修一監督の新作「さとこはいつも」。3人の世代の違う「さとこ」のオムニバススタイルの物語。最初に登場する「さとこ」は10代の女の子。30代のさとこは映画の宣伝マン。50代のさとこは専業主婦。
この3人の共通点は文章で自分を表現したいという欲求があること。それぞれの日常を描く映画。
「さとこはいつも」★★★☆☆
普段の生活では、共通点のない3人をライトなコメディタッチで描く作品。「南極料理人」「さかなのこ」など乾いたコメディで秀作の多い沖田修一らしい作品。
さりげない日常のふとした瞬間の笑い。別におかしくはないのに、なぜか笑ってしまうような、ほっこりしたものを描くのが上手い人。
今回もそんな作風。ファーストシーンで鼻に医療機器をつっこんでいる女の子のアップで始まる。鼻炎の持病の治療。そこへ同級生のイケメンの男の子もやって来る。
ちょっと恥ずかしい姿を共有して、急に、その男の子を意識する。相手はイケメンで人気の男の子。さて、さとこの恋は?
そのあと、有村架純が演じた30代の映画宣伝部員。キャリアもプライベートも充実、のはずが、実は不倫がバレて破綻する。
石田ひかり演じる専業主婦は子育てを終えて、ほっとしながらも無為な日々を送る。
話としては悪くない。でも、この映画の最大の欠点は長いこと。上映時間2時間20分。
いつもらながら2時間をこえる映画には、その必然性が必要。この映画も、それぞれのエピソードを30分におさめ、プラス10分程度のエピローグで1時間40分程度におさめられるはず。
むしろ、それぞれを1本の映画にした方が良かったかも。特に最初の姫野花春ちゃんの中学生のパートはかわいい。これだけで十分、映画として成り立つ。
それだけに、この長さで、ゆるゆるになってしまったのが、もったいない。
