バンコク、プールサイドで読書②舞台に精通した関容子さんならでは有名俳優対談集。 | con-satoのブログ

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 演劇評論家、関容子さん。歌舞伎には特に精通。勘三郎さんに関する著作など、歌舞伎俳優のエッセイなど数多く著作している人。

 

 その関さんが歌舞伎だけではない、広いジャンルの俳優さんの対談をまとめた新書「名優が語る、演技と人生」を読んだ。バンコクのプールサイドには、あまり似合わない本だけど、これが、さすが関さんと思うような内容の濃い対談集だった。



 

 登場するのは「仲代達矢×岩下志麻」「松本白鸚×鳳蘭」「柄本明×白石加代子」「小日向文世×渡辺えり」「野村萬斎×麻実れい」「吉行和子×小林薫」「梶芽衣子×西島秀俊」「桐竹勘十郎×寺島しのぶ」

 

 これだけ豪華な面子で、ワンパートの文章量はそんなに多くはないのだけど、内容はすごく濃い。対談での話を関さんが相当削ってエッセンスだけを抽出しているのだろう。

 

 最初の「仲代×岩下」対談では、岩下志麻が一度だけ舞台に出たのだけど、夫の篠田正浩から「学芸会の芝居みたいだったから、二度と舞台には出ないように」と忠告され、以来、一度も出ていないとか。

 

 何度も舞台共演してる「白鸚×鳳蘭」では初共演した「スウィニー・トッド」で鳳蘭が赤ちゃんを流産していたのに、周囲に気づかれることなく舞台を続けたエピソード、などなど。

 

 ホストを務める関さんへの信頼関係がなければ、出てこないような話がたくさんあった。そして、感じるのは、それぞれの俳優が自分に与えられた俳優という仕事を大切にしているということ。

 

 だから、ここに登場する人たちは長いキャリアを第一線で存在しているのだなと実感させられる一冊だった。