直木賞受賞作を原作にしている映画「宝島」。戦後の沖縄を舞台に米軍と沖縄の問題を描いている。空前の製作費をかけたと伝えられるが、映画興行的に大苦戦。このままだと大赤字必死。(製作費の1/4にも届かないのではないかとの話も)
監督は、映画に批判的なSNSに対して、イチャモンをつけるようなリプライをしていると評判になっている。
監督として、作品に力を入れているのは理解できるけど、お金を払って観てくれて、SNSに投稿した、一般ユーザーに噛み付くような行為があるとすれば、大人げない。むしろ、そんな批判も含めて宣伝と考える方がいいのではないか。
個人的には期待はずれだった映画。実は原作も途中でアウトした。沖縄ことばが多すぎて、なかなか内容に入っていけなかった。それなので、映画で原作を完結できるのではと期待した。
映画は原作通りなのかは、原作を読了していないのでわかない。でも、原作には忠実だったとして、結果は物語として食い足りなかった。視点が一方通行というか、単眼、単純なのだ。
米軍=悪という考え。それに、この映画を観ていると沖縄だけに米軍が存在しているように思える。日々の報道などでも、米軍の基地問題というと沖縄だけが取り上げられる。
国内には多くの米軍施設がある。沖縄よりも面積が広いのは北海道。理由は演習場所があるから。国内で有名なのは三沢、横須賀、厚木、横田、岩国、佐世保などの基地。
つまりは全国つづ浦々に米軍施設があるのだ。もちろん沖縄は1945年から72年の長きにわたり米国の直接の支配下にあった。その期間には朝鮮戦争があり、ベトナム戦争があった。
その時代、負の部分しかなかっのか?映画では水商売を牛耳るヤクザだけが利を得ていたように描かれていた。
本当に米軍がいたことで、沖縄には負しか残らなかっだったのだろうか?そこは良くわからない。
せっかく、それを題材にするなら、そこを少しでも納得させてくれる展開を期待していた。その意味で期待ハズレだった映画。
その点、そのあとに読んだ山崎豊子の「約束の海」は大人の小説だった。潜水艦を題材にして、国防のあり方をわかりやすく伝えている。
主人公からの視点だけではなく、彼に気を寄せる音楽家の女性、海難事故の弁護士、防衛庁の官僚など複眼的な視点で、国防のあり方を問うている。
表現者の柔軟性はこのように発揮すべき。批判されるの当然なのだ。そこに文句を言っても、何も前には進めない。

