赤狩りでハリウッドを追われたダルトン・トランボ。変名で書いた「ローマの休日」でアカデミー賞を受賞した脚本界のレジェンド。そのトランボが自ら監督も兼任した1972年の「ジョニーは戦場に行った」が終戦80年の今年、映画館で再上映。半世紀前の作品を初めてスクリーンで観た。
「ジョニーは戦場に行った」★★★★☆
ハリウッドを追われた男ならではの反戦映画。舞台は第一次世界大戦。ヨーロッパに戦士として赴いたジョニーはその戦争で腕も足も失ってしまう。植物人間になったジョニーを軍は観察のために入院させる。
映画は戦争のシーンはモノクロで、過去のシーンをカラーで描く。戦争へ行くことへ反対する恋人のカリーン。駅での別れ。そんなシーンがジョニーの頭の中では「生きている」と映画は伝える。
しかし、軍は彼をあくまでも実験の対象として考える。そんな軍の卑劣さ、人間性のなさが描かれる反戦映画。ジョニーを演じるのは当時のライジングスター、ティモシー・ボトムズ。このあと、ボクダノヴィッチの傑作「ラストショー」にも出演。キャリアの初期に生涯の代表作に出会っている。いかにも、典型的で理想的なアメリカンボーイ。その年にカンヌ国際映画祭に出品され審査員特別賞を受賞した作品。
