昨年のお正月1月1日に発生した能登地震。地震の規模も大きく、被害も甚大だった。さらに、その年の秋には豪雨被害。震災から、少しずつ回復をしていた能登に悲劇が重なった。
その豪雨の後の能登半島を描いた映画「生きがい」。震災映画だと思うと気が重かった。映画は被害者の実態に、なるべく近いい描き方だった。
「生きがい」★★★★☆
主人公を演じたのは鹿賀丈史。元学校の教頭。頑固な性格で周囲からは「黒鬼」と呼ばれて敬遠されている。
この設定が見事。避難所にも馴染めずに、崩壊の危険がある自宅にこもる。さらにガサツなボランティアを怒鳴り散らす。
彼の世話を甲斐甲斐しくみる根岸季布からは「ボランティアさんを怒らすなんて!」と叱られる。
そんなリアル感のある被災者の姿がさりげなく描かれる。監督は宮本亜門。素材の割に意外なあっさりとした演出に好感。
鹿賀丈史演ずる主人公に象徴されるように、キレイごとでないのがいい。
