韓国映画「消防士2001年闘いの真実」。2001年に実際に起こった火災を元にした物語。映画の主人公は消防救助士たち。
この時代、韓国では消防士は公務員ではなかったという事実に、まずは驚かされる。国家からの予算も充分ではない。そんな中、彼らは使命感だけで日々の任務を果たしている。そんな姿が描かれる。
「消防士2001年闘いの真実」★★★★☆
描かれる火災は決して大きな火事ではない。小さな雑居ビルの火災。消防への考えも、建物への基準も甘いので、火災が起こると、とんでもない事態になる。
クライマックスの舞台になるビルも3階建の雑居ビル。映画を観る限り、スプリンクラーどころか、消防施設は貧弱。さらに消防車進もうにも、せまい道路を不法駐車の車が邪魔をする。
今はさすがにこんなことはないだろけど、当時の韓国社会のありようが見える。若い新人消防士が見た韓国社会の実態。この描写が実にリアル。全編緊張感が途切れない。
消防士たちの生活感も伝わる。主人公になるのは中年の班長。妻は危険な仕事をしている夫に、もう消防士を辞めるように懇願する。チキンのお店を開店して二人で営業しようと提案。消防士に誇りを持つ彼も、妻子のことを考えて引退を決める。
消防の厳しい現実。誇りを持ちながら命をかけて仕事をする人間のドラマ。迫力のある火災場面と人生ドラマの配分が見事。
