25年スクリーンで観た映画153「国宝」圧倒された3時間の歌舞伎体験 | con-satoのブログ

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 李相白監督と原作・吉田修一のコンビ作品、3作目は「国宝」。歌舞伎界を題材にした物語。主演は吉沢亮。

 物語は長崎からスタートする。渡辺謙扮する関西歌舞伎の人気役者、半二郎を招き宴会が開かれる。永瀬正敏扮するヤクザの親分の宴会。そこで余興として踊りが披露される。女形を演じたのは親分の息子。

 その場でヤクザの抗争があり、親分は殺されてしまう。天涯孤独になった男の子、喜久雄は、半二郎の部屋子として迎えられ、年の同じ、息子・俊介と共に、歌舞伎の修行に励む。

 やがて二人は人気役者に成長するが、ある事件をきっかけに袂を分つようになる。


「国宝」★★★★★

  上映時間178分。緊張感は途切れない。吉沢亮、横浜流星の見事な歌舞伎シーン。これだけでも賞賛に値する。

 ヤクザの息子が歌舞伎役者になって、人間国宝になるというのは、昭和初期ならありかもしれないげど、戦後高度成長期以降の昭和後期では難しいと思う。

 それでも、架空のお話として、ありかもと思わせる展開。無理を納得させられる力強い演出。うまいなと思ったのは、舞台を上方にしたこと。これが東京なら、リアリティがうすまる。上方なら、と思わせるのがうまい。

 出演している俳優は皆ベストキャスティング。女将さんを演じる寺島しのぶは一番楽しそう。渡辺謙の貫禄も見事だけど,圧倒的なのは田中泯。歌右衛門がベースなのだろうけど、設定にはリアリティがないのに、こんな人いるかもと思わせるのは田中泯の力。

 いくら浮世離れした歌舞伎界でも、現実にはあり得ない設定。それをありと思わせる吉田修一の物語。李相白の見事な演出力。

 日本アカデミー賞なら作品,監督、主演男優、

助演男優などは確実なレベル。