25年スクリーンで観た映画149「秋が来るとき」オゾンにしては刺激が少なめだけど、深い人生ドラマ | con-satoのブログ

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 フランソワーズ・オゾンの新作「秋が来るとき」。主人公はおばあさん。映画は娘が孫を連れて帰って来るところから始まる。

 しかし、娘と母親は何となく険悪。母親が近所で収集したキノコで娘が食中毒になり、娘は母親に罵詈雑言を浴びせパリへ戻ってしまう。

 そんな娘は転落事故で死んでしまう。離婚寸前だった実父は中東に住んでいる。孫はフランスを離れるのは嫌だと、祖母との生活を選択する。

 二人の田舎生活が始まるが、孫息子は学校で「お前のばあちゃんは娼婦」と知らされる。祖母に問うと「そうよ」とあっさり認める。「生きてゆくためには仕方なかったの」と悪びれる様子はない。そんな婆さんと孫息子の生活が続いていく。


「秋が来るとき」★★★★★

 若い時は刺激的な作風だったオゾンも50代、大人の作家に。この映画がまさにそんな円熟を感じさせる作品。

 でも、老婆は普通の女ではなくパリの娼婦だったというがオゾン色。そして、その老婆の職業仲間の婆さんも近所に住んでいる。さらに、その息子が前科者という設定も、オゾンはやはり只者ではなさを失っていない。

 その問題の前科者の息子と、娘の死に関するミステリーが後半の物語。結局、真相は薮の中。でも、婆さんが娼婦でも、娘が殺されても、それでも夏が終わると秋が来る、そんな淡々とした時が流れる人生が描かれる。オゾンも大人になりました。