BSプレミアムシアターで見た1949年黒澤明「野良犬」時代を感じる | con-satoのブログ

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 プレミアムシアターは、ここ数週、月曜日は黒澤明特集。昨日、放映したのは1949年の「野良犬」。黒澤明戦後の全盛期の代表作の1本に数えられている1本。

 前年には「酔いどれ天使」。この作品の次は「生きる」。戦後の世相を反映した現代劇を連作していた頃。

 この映画も同時代を描いている。戦後の混乱期。主人公は三船敏郎の若い刑事。冒頭、彼がバスの中でピストルをスラれてしまう。

 スリ担当の刑事の協力で、ピストルを奪ったスリを追う。しかし、彼のピストルを使った犯罪が起こる。

 ここでやっと志村喬のベテラン刑事が登場。コンビで事件を追う。

 元祖バディ警察映画として認識されている映画。映画アンケートなどでは、レジェンド映画として常に上位の映画。なので期待して見たけど、やはり、古さは拭えない。

 同時代の人には、この殺伐とした雰囲気がストレートに伝わったのだろう。しかし、今見ると、わからない部分も多い。これが映画史に残る名作なのか?と感じた。

 ただし、三船敏郎はカッコいい。高倉健のカッコ良さとは別の男臭さの美。志村喬はシブいオヤジぶり。バディというより親子。

 この時代の黒澤明の現代劇。おしなべて今見ると古臭さが残る。その点「七人の侍」以降の時代劇は古びない。そこが時代ものの強さ。