女優、中山美穂の最高傑作「LoveLetter」が4月に4Kリマスターでリバイバル。必見だ。 | con-satoのブログ

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 昨年末に逝去した中山美穂。80年代後半を代表するトップアイドル。彼女の特色は他のどのアイドルより女優色が強かったこと。もとはテレビドラマでのデビューだったけど、早くから映画にも進出。彼女の出演作は、当時のアイドル映画にはまらない、映画らしい映画が多かった。それは彼女がまぎれもなく女優だったから。

 中山美穂をスクリーンで観て、いい女優だなと思ったのは1989年の「どっちにするの」。宮沢りえ共演のラブコメ。金子修介の軽快な演出もあって、晴れやかな映画女優誕生を感じた。続いて、当時ブームを起こしていたホイチョイ・プロデュースの恋愛映画「波の数だけ抱きしめて」。80年代のバブル時代前夜を背景にした学生恋愛劇。80年代に流行ったコミュニティFM局を舞台にしていたので、80年代らしいおしゃれなAOR満載の映画だった。

 その後に登場したのは95年の「LoveLetter」。「波」から4年を経て90年代の半ばになり登場した作品。なんとミニシアター向けのアート色のある恋愛映画。トップアイドルがマーケットの小さいミニシアター向けの映画に出るなんてことは、それ以前にはなかった。しかも、監督は俊英といわれながも新人の岩井俊二。(日本映画監督新人賞を、異例にテレビ演出作品で受賞して、映画界では大きな話題になっていた)

 映画は結果的にアジア全域でヒットして、90年代の日本映画を代表する一本になっている。インバウンドに沸く今も「LoveLetter」のロケ地として小樽を訪れるアジア観光客も多い。


 以降97年、竹中直人監督の「東京日和」に写真家アラーキーの嫁、陽子役で出演。一時、結婚、表舞台から身を引き、パリで結婚生活、子育てをする。

 映画復帰したのは2010年「サヨナライツカ」。辻仁成との出会いのきっかけになり、かつ、結婚したことで、芸能界から距離を置くきっかけになったいわくつきの作品。(2002年に東宝で映画化が発表されたが、中山と昵懇になった辻が脚本に注文を付けるようになり映画は空中分解。邦画最大手の東宝のラインナップに載って、中止になったのは極めて稀)

 この大ヒットを受けて人気脚本家、北川悦吏子が監督にチャレンジした「新しい靴を買わなくちゃ」がやや不評。さらに結婚問題が暗礁に乗り上げて、女優、中山美穂の価値は揺らいだ。

 その女優人生の中で、1番のきらめきを見せた映画をスクリーンで再会できるのは、嬉しい。シネスイッチで観てからジャスト30年ぶり!今から楽しみ。スクリーンではミポリンの輝きは永遠だから。