NHK-BSのプレミアムシアターで見たのはジョン・フォード監督の「長い灰色の線」。主演はタイロン・パワー。共演はモーリン・オハラ。
陸軍士官学校ウエストポイントを舞台にしたドラマ。パワーが演じたのはこの学校の体育教師。映画は彼が退職を迫られて、過去を回想するかたちで展開する。
アイルランドから移民として、ウエストポイントの下働きでスタート。しかし、彼の無鉄砲で愛すべき性格が生徒たちに支持される。
若きマッカーサー、パットン、アイゼンハワーといった歴史に名を残す軍人たちが学んだ名門士官学校を舞台にフォードらしい愛国映画に仕上がっている。
しかし、単純な愛国映画ではなくて、夫婦愛、そして戦争で戦う戦士のシビアな面も見せるのが巨匠のドラマ作り。
パワーはこの映画の数年後の44歳の若さで亡くなるけど、この時期はキャリア晩年の絶頂期。この映画の後、亡くなるまでのわずか3年で「愛情物語」「陽はまた昇る」「情婦」(これが遺作)という名作に出演しているのだ。
ハリウッドを代表する二枚目スターと巨匠のコンビ作。パワーとフォードって随分と色合いの違う二人。こんな作品があったのかと、こういうテレビ放映はありがたい。
