24年映画は映画館で228「カンフー・マスター」15歳の少年に恋したジェーンB | con-satoのブログ

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 ジェーン・バーキンのアイデアが基にアニエス・ヴァルダが監督した1988年の「カンフー・マスター」。15歳の娘の母親が、娘の同級生の男の子に恋する物語。40歳と15歳の年の差25歳の恋愛。


「カンフー・マスター」★★★★☆

 普通だったら、少しキモいと思うような中年女の少年愛。でも、ジェーン・バーキンが演じると、まったく不潔な感じがしなくて、純愛に見える。それは彼女があまり女、女していない、むしろ、男子のような雰囲気を持っているからだろう。

 この映画がユニークなのは、ジェーン・バーキンと監督アニエス・ヴァルダの家族が総出演なこと。

 ジェーンの子供シャルロット、ルー・ドワイヨンや実のパパ&ママ。15歳の少年はヴァルダの息子マチュー・ドゥミ。

 見事なのはラスト。転校した少年が新しい仲間に、恋愛のことを聞かれ「おばさんがオレに恋しただけだよ」とうそぶく。この一瞬で映画が終わる。余分なエピソードはない。だからこそ、このセリフが、彼の照れなのか、正直な気持ちなのかを観客は想像できる。説明しないことの見事さ。