忘れらない昭和の名優④関西ドラマには欠かせない存在だった佐川満男。 | con-satoのブログ

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 現在公開中の江口のり子主演の「あまろっく」。主演の江口以外も鶴瓶や松尾愉、中村ゆりなど関西出身者の出演者を揃えた作品。この映画で鶴瓶が経営する工場の職人に扮しているのが佐川満男。これが遺作になった。

 昭和を生きた人なら佐川満男が歌手だったことを鮮明に覚えているのではないか。伊東ゆかりと結婚する寸前に、友人でもある中村泰士(「喝采」でレコード大賞)の作品「今はしあわせかい」が大ヒット。60年代人気歌手だった佐川満男のカムバックになるために中村が作曲。そのヒットで、その年の紅白へ出演した。

 しかし、その後ヒットには恵まれずに、佐川満男、気がついたら関西弁の優しいおじさん俳優になっていた。

 俳優になってからは貴重な脇役として活躍。特に大阪制作の朝ドラには欠かせない存在だった。現在再放送中の「オードリー」では撮影所の大部屋俳優が集まる居酒屋のおっちゃん役。朝ドラには「ぴあの」「やんちゃくれ」「オードリー」「だんだん」「カーネーション」「マッサン」「べっぴんさん」「わろてんか」「おちょやん」「カムカム・エヴリバディ」まで10作品に登場。 

 これって、もしかしてひとりの俳優の最多出演なのではないか。それほど関西のスタッフに愛された人なのだろう。最後の作品が関西人が集合した「あまろっく」というのも、いかにも佐川満男らしい。

 昭和の時代に4年間の結婚生活をした伊東ゆかりとは、その後もつながりがあり、ひとり娘をともなって3人で「徹子の部屋」に出演。離婚したカップルで「徹子の部屋」に出演したのは彼らと前田美波里、マイク真木ぐらいではないだろうか。

 その人柄が愛された佐川満男。もう関西の朝ドラで姿が見れなくなると思うと淋しい。