今年の映画賞を総なめしている俳優・磯村勇斗。23年の出演映画5本!どれも傑作、好演。 | con-satoのブログ

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 俳優、磯村勇斗が今年の映画賞の助演男優賞部門を総なめしている。今年出演した映画、5作品。岡田准一と共演した「最後まで行く」生田斗真と共演した「渇水」筒井真理子の息子を演じた「波紋」。稲垣吾郎、新垣結衣と共演した「正欲」。そして主な助演賞の対象になった宮沢りえ共演作の「月」。


 5本の映画に助演とはいえ重要な役で、出演したことも凄いけど、それぞれが優れた映画だというのもの凄い。演技賞では、インパクトのある「月」が選ばれているけど。5本それぞれに質の高い演技をしている。

 印象深かったのは「渇水」。これは、生田斗真とほぼ同格の役の重さで、主演といっても過言ではない。

 一昨年の「PLAN75」の自死を冷酷に勧める役所の職員役も良かった。


 現在は宮藤官九郎のテレビドラマ「不適切にもほどがある」に出演。現代のコンプラアンスを笑い飛ばす問題作。昭和から令和にトリップしてきた、アンチ・コンプラアインスな阿部サダヲの主演。磯村は昭和と令和、それぞれに登場する青年を2役で演じている。

 磯村を最初に意識したのは朝ドラの「ひよっこ」。有村架純のヒロインの結婚相手。

 茨城から東京に出て来たヒロイン、最初に勤めたラジオ工場が倒産、赤坂の洋食屋に勤める。磯村はここのシェフ見習い。

 彼女は竹内涼真演じる大学生と恋愛するが、恋破れて、同僚の磯村と交際するという展開だった。

 この時は竹内涼真の方が格が上だった。このドラマの前年には「青空エール」に主演。ドラマがはじまった4月には菅田将暉と共演した「帝一の國」が大ヒット中だった。まさに旬の俳優。

 竹内涼真はこの「帝一」で日本アカデミー賞新人賞を受賞しているが、磯村が受賞したのは2年前の2021年。しかし、この5年間で二人の立場は完全に逆転。日本映画界の多くの監督から出演を望まれる俳優になった磯村勇斗。それが昨年の5本の映画。

 今年のラインアップを見ると主演作「若き見知らぬ者たち」1本だけ。できれば、もっと多くの映画にも出てほしいなと思っている。