24年映画は映画館で31「燈火は消えず」消えゆく香港カルチャーへのノスタルジー | con-satoのブログ

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 香港映画「燈火は消えず」。「燈火」はネオンの意味。シルビア・チャン演じる主人公は未亡人。亡くなった夫は電飾のネオン看板を作る職人だった。香港のメインストリートの名物だったネオン看板。しかし、今は建築法の改正でどんどん排除されている。先細る仕事を死ぬまで守った夫。その夫の工房に行くと、そこには若い男がいる。彼は「自分は最後の弟子です」という。一人娘は「いかがわしい」と疑惑の目を向けるが、亡き夫の思い出から抜け出せない未亡人は、その話を信じる。そして、夫のネオンを完成させるべく工房で作業に勤しむ。

「燈火は消えず」★★★☆☆

 消えゆく香港文化へのノスタルジー。シルビア・チャンはうまいけど、いかにも演技してます、というノリなので、評判ほど良いとは思えなかった。

 お父さんを演じる俳優さんに味があったので、この人のパートを増やした方が作品の雰囲気がよくなったのではないか。

 娘さんや彼女の婚約者、紛れ込んだ若者などの若手の俳優さんたちが凡庸なのもマイナス。

 香港愛に満ちているのは嬉しいけど、作品の出来はもうひと味足りない。それでも、消え行く香港の風物は懐かしい。北京政府にコントロールされて、良い意味での香港のいかがわしさがなくなるのは淋しい限り。