好調!朝ドラ「ブギウギ」に登場した評論家のモデルが双葉十三郎さん!にニコリ | con-satoのブログ

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 昭和のスター、笠置シズ子をモデルにした朝ドラ。映画「百円の恋」や「嘘八百」シリーズの脚本家、足立紳のリズミカルな物語展開で好評。

 昭和のスターをモデルにした朝ドラ。浪花千栄子をモデルにした「おちょやん」もあった。ヒロインの杉咲花が力演していたが、演出、物語もスタートの勢いが急にすぼんで失敗作という評価になった。

 その轍を踏まぬように周到に準備されたような、今作。もうすぐ折り返しだが、たるみはない。今週からはヒロインの運命的な恋が描かれている。

 歌姫と芸能プロダクションの御曹司との出会い。御曹司のモデルは吉本興業の創業者、吉本せいの息子、愛之助。モデルそのままの10歳年下。売れっ子歌手と芸能界の御曹司の禁じられた恋。史実では二人は結婚することなく、シズ子は愛之助の子供を未婚の母として産み、育てる。初回ではまだ赤ん坊の娘が登場していた。

 12月14日の放送回ではスズ子が村山の下宿先を訪問する。そのシーンでスズ子を絶賛する評論家として「二葉百三郎」が登場。これには思わずニコリとしてしまった。

 この評論家のモデルは「二葉」ではなく読みは同じでも「双葉」。「百三郎」ではなく「十三郎」。昭和の映画ファンには欠かすことのできない映画評論家。エリート双葉十三郎は映画だけでなくレビュー評論も翻訳もしていた。

 双葉先生のお姿、二度ほど拝見した。一度は数寄屋橋近辺を歩いておられた。先生の姿をお見かけしたので、近所にあった旭屋書店に飛び込み「ぼくの採点表」を買って、先生を追いかけた。そこでサインをお願いしたのだけど、先生は「ぼくはサインはしないんだよ」とひとこと。5000円近い高額な本を買ったけど、先生らしいポリシーだと納得した。


 二度目は当時のセゾンの試写室。その時は、淀川長治先生とご一緒だった。お二人の晩年。いくら試写室とはいえ、こんなレジェンドのお二人のツーショットには感激した。「最近はなかなか試写にも来れなくなって」と淀川先生が双葉先生に話しかけていたのを聞いた。この時「じゃトイレに」と双葉先生が去られた後、お一人になられた淀川先生に話しかけられて「映画を大切に観てね」と言われた。先生なら誰にでも言っているのだろうけど、直接、そんなお言葉をいただき感激した。

 そんなさまざまな思い出が詰まった双葉先生。「二葉」だけど朝ドラに登場とは、さすが!足立紳!