ナチス戦犯のアイヒマンはイスラエル政府に捉えれれて、処刑されたことの裏話「6月0日アイヒマンが処刑された日」。映画の主人公は不良の少年。あまりの素行の悪さに、学校に行かせてもらえずに、ある工場で働くようになる。その工場では他言できない、あるモノを作ることを依頼されていた。
「6月0日アイヒマンが処刑された日」★★★☆☆
歴史の裏話としては、ありな素材なのだけど、主人公の少年に可愛げさがない。冒頭のシーンから盗みをする。それが生活に必要で仕方なくならば、まだ、救いようがあるが、この子の泥棒は単に遊戯。それを悪びることない。どちらかというと、平然と悪さをしている。このキャラ設定がわからない。
映画的にはもう少し、健気であるとか、可愛気があるとかにして欲しい。勤めに出された工場でも、早速、盗みをする。
物語的には、この少年の貢献もあって、ある目的が果たされる。しかし、エンディングではこの少年は大人になって、やはり、激しい自己主張をする。やっぱり、そういう奴なんだなと思って、映画が終わるので、印象が良くない。
別に悪でもいいのだ。少しは可愛気があれば、それが救いになるのだけど、この少年は行為も顔つきも主人公向けではない。別に真実のドラマでもないのに、どうしてこんな設定なのかは疑問。あえてリアリティを出したかったのだろうか。
もし「ニュー・シネマ。パラダイス」のトト少年に可愛気がなければ、観客はあんな風には感動しなかっただろう。大人になったトトが少年時代の素朴さを忘れた大人になっても、あのキス・シーンを集めた映画を見て、素直に子供に帰えれるキャラだから観客は、気持ちよく涙を流せるのだ。
この映画は、その逆。最後まで嫌な奴なのは、監督はユダヤ系で、この子供がイスラエルに住んでいるアラブ人という設定だからなのだろうかと疑りたくなる。
