23年映画館愛がとまらない131「クリード過去の逆襲」マイケル・B・ジョーダン主演・監督作。 | con-satoのブログ

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 「ロッキー」サーガ最新作「クリード過去の逆襲」が公開。ロッキーの宿敵で友人だったアポロの息子アドニスが主人公になって3作目。今回は主演のマイケル・B・ジョーダンの初監督作品。

 今回の対戦相手はかつての友人デイミアン。少年の時の行き違いで刑務所に収監されていたデイミアン。その原因はアドニスにあると彼を恨んでいる。ボクシングの試合で彼への復讐を誓うという展開。

「クリード過去の逆襲」★★☆☆☆ 

 今作ではスタローンは製作にクレジットされているけど「自分にはまったく関わりがない作品」と表明している。それはロッキー・ファンとしては少し悲しい話。(製作するウィンクラー親子を「ロッキーを弄ぶ守銭奴」と非難しているのだ)確かに、この作品にはスタローンが刻んで来たロッキーのエッセンスはない。まったく別物のボクシング映画。

 マイケル・B・ジョーダンはスタローンばりに主演・監督をこなしている。でも演出はまったりとしている。過去の出来事との向き合いも、後半になって、慌てて出て来る。

 だいだいにおいて、ボクシングの試合をドームでもない球場でするか?雨降ったらずぶ濡れで試合するの?映画全体が派手に見せることを優先。これがまったくもってロッキーじゃない。ロッキーの良さって、どこかに貧しさがあること。象徴的なのは「ロッキー2」。スターになったロッキーは贅沢な生活をする。それも束の間。また貧乏生活に追い込まて、再びリングへという展開。これがロッキーの世界。セコンドにも、周囲にも曲者がいて、それがドラマになる。そんなドラマツルギーのないのはロッキーではないのだ。

 さらにエンドロールあとに流れるアニメも意味不明。あんなものは、ロッキーの世界観にはない。「クリード」は「3」になってロッキーとは完全に別物のなった。スタローンが怒るもの無理はない。