昨夏に亡くなったオリビア・ニュートン・ジョン。彼女が1980年に主演したのが「ザナドゥ」。ファンタジーミュージカルと宣伝された映画。
今から考えると、この映画、ある意味で映画史に残る作品だった。それは、これほど音楽では成功したのに、映画がまったくダメだったこと。
映画はミュージカル界のレジェンド、ジーン・ケリー(しかも、遺作)を招いてオリビアとデュエットさせたり、アニメを挿入したりと工夫されているのだが、すべてが上滑り。
サントラはオリビアとELOの共演という奇手を狙った企画なのだが、これが奇跡のような成功を収めている。
オリビア・サイドの楽曲を担当したのは、ジョン・ファラー。ELOはジェフ・リン。この組み合わせが新鮮で、それぞれの最善のパートが引き出された奇跡的な成功を収めている。
タイトル曲「XANADU」はELOとオリビアの共演。一番ヒットしたのはオリビアの「MAGIC」。全米チャートで4週連続No1。他にもオリビアとクリフ・リチャードのデュエット「SUDDENLY」やELO「I'm ALIVE」「ALL OVER THE WORLD」などが世界の音楽チャートで大ヒット。
さらに収録曲にはオリビアとジーン・ケリーとデュエット曲まである。(映画では、二人が歌いながらダンス)
これほどサントラが成功しているのに映画がまったくだったというのは記憶にない。
オリビアが初主演した「グリース」は映画もサントラも大ヒット。この映画で共演したトラボルタの「サタデー・ナイト・フィーバー」は、サントラ盤として最高売上記録が残るメガヒット。
サントラ盤である以上、映画の成功があっての成功なのだが、この映画だけが、この図式にのっていない。
改めて、このサントラを聴くと収録されている10曲のすべてがエクセレント。残念な曲が1曲もない。オリビア・サイドもELOサイドもどちらもベストな出来上がり。
オリビアはこのあと「フィジカル」という大ヒット曲があるが、個人的にはこの「マジック」が彼女のベストソングだと思っている。
(ちなみに、この作品2007年にブロードウェイで上演されヒット。なんと、その年のトニー賞にもノミネートされている。映画がまったくダメだったのに、ブロードウェイでヒットしたというのは、いかに音楽が優れていたかの証。)
