フランスに長く住んでいた写真家ハナブサリュウの写真展「身体・肖像」。被写体になるのは生身の人間ではない。パリにあるワックス・ミュージアムのセレブとルーブル美術館の彫刻など。
しかし、写真家の目で撮られたオブジェはまるで生身の人間のように色めかしい。エロチックと表現してもいいかもしれない。動くことも息することもない被写体なのに、触れたいと思わせるのは、写真家の内面がエロチックだからだろう。
同時に隣室で開催されているのは若い写真家・山岸剛の「TOKYO RU(i)NS」。タイトル通り「東京」をテーマにした風景写真。いつも目にしている東京がシャープに写されている。何よりプリントがキレイ。主な写真はパノラマサイズにされている。しかし1面だけは縦長の掛け軸スタイル。この構図も斬新さがあって、縦に伸びる都市の躍動感を感じた。精密なプリントは数枚の写真を合成して1枚に仕上げているそう。それだけにシャープさが際立っている。東京の風景にそのシャープさが似合う。
(どちらの写真展も11月14日まで新宿駅前のエルプラザ28階の「ニコンプラザ東京」で開催中)
