22年映画館で観た218本目「灼熱の魂」宗教紛争の残酷さを描く家族ドラマ | con-satoのブログ

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 今年のアカデミー賞で作品賞、監督賞など主要部門にノミネートされた「DUNE」のドゥニ・ヴィルヌーブ監督。

 カナダ・ケベック出身。ハリウッドに移る直前の作品、2011年の映画「灼熱の魂」が再公開中。初公開の時に、この作品をまったくチェックしていなくて観ていない。今回もドゥニ監督の旧作としか知らずに観た。  


 話はカナダから始まる。男女の双子の姉弟。母が死に、母の遺言書を知らされるが不可解な内容。そもそも母は子供たちにとって理解できない存在だった。

 母の遺言は彼らの父親と兄を探して欲しいという内容。母からは父のことも、ましてや、兄のことなど聞いていない。

 しかし、母の遺言だからと母の生まれたイランへ飛ぶ姉。弟は懐疑的。でも、姉は調べるほどに、想像もしなかった母の数奇で残酷な運命を知ることになる。

 懐疑的な弟も巻き込み二人は母が隠して来た過去を知る。それは二人にとっては、あまりに衝撃的な出来事だった。


「灼熱の魂」★★★★★

 ドゥニ監督作品はハリウッドに渡って以降しか観ていないかった。個人的には「DUNE」もその前の「メッセージ」も好きな作品ではないので(優れているかもなのだが、好みではないのだ)期待しないて観た。

 ハリウッドに行く直前にこんな傑作を撮っていたなんて、驚き。しかも、ハリウッドにわたってからの作風とは全然違う。

 予算規模が違うが、それが逆に良い結果になっている。このカナダ時代の作品には異様なほどの緊張感とパッションがある。

 宗教革命で社会に翻弄された母。しかし、母は悲しい歴史は子供に悟られることなく子育てをする。母の過去を知らない子供たちは、母の影をかんじながらも理解できないでいた。

 遺言で母の過去を辿り、知る衝撃的な真実。こんな数奇で不幸なことが起こるなんて、平和な日本に住んでいるとわからない。

 しかし、世界ではこんな悲劇が繰り返されている。それも80年も昔の話ではなく、現在でもあり得る話なのだ。